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防犯カメラ増設など、政府予算で実施

「犯罪抑止対策推進チーム」の会合であいさつに臨む菅官房長官(中央)と島尻安伊子沖縄・北方担当相(左)=首相官邸で2016年6月3日、山本晋撮影

 政府は3日、沖縄県で米軍属が逮捕された死体遺棄事件を受けた「犯罪抑止対策推進チーム」の会合を首相官邸で開き、犯罪抑止対策を決めた。警察官100人増員によるパトロール強化や街路灯・防犯カメラの増設などの防犯対策を政府予算で今年度中に実施する方針。政府と地元自治体の協議機関も新たに設置する。菅義偉官房長官は同日の記者会見で「政府一丸となって速やかに実施する」と述べた。

     パトロールでは、政府機関の沖縄総合事務局に「地域安全パトロール隊」を創設し、自主防犯パトロール車両(青色パトカー)100台規模で繁華街を巡回する。地域巡回を行う非常勤職員も雇用する。

     犯罪抑止に向けた環境整備として、沖縄振興一括交付金などを活用し、街路灯・防犯カメラの増設を進める。要望を把握するため、政府と県・県警、市町村などで構成する協議機関を近く設置する。

     事件を受け、安倍晋三首相は日米首脳会談でオバマ米大統領に綱紀粛正と再発防止を求めた。ただ、日米両政府は沖縄県の求める米軍人・軍属の身分を規定した日米地位協定の改定には慎重で、運用改善で対応する構え。再発防止策の実効性を疑問視する県内世論を意識し、犯罪抑止で具体的な対策を示す必要があると判断、速やかに対策を決定した。

     一方、菅氏は3日の記者会見で、地位協定の運用改善について「日米間で協議中であり、防衛相同士に委ねたい」と述べ、4日にシンガポールで行われる日米防衛相会談で議題になるとの見通しを示した。【高本耕太、梅田啓祐】

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