警察官増強など犯罪抑止策…政府チーム
政府は3日午前、沖縄県うるま市で発生した米軍属の女性遺体遺棄事件を受けた「犯罪抑止対策推進チーム」(チーム長・菅義偉官房長官)を首相官邸で開き、犯罪抑止対策をとりまとめた。「警察官100人増強」によるパトロール強化と、街路灯や防犯カメラ増設などの抑止環境整備が柱。政府と地元自治体の協議機関も新たに設置する。
菅氏は会合で「関係省庁が緊密に連携し、速やかに実行に移す」よう指示した。防犯パトロールでは、国の非常勤職員の地域巡回▽県警パトカー20台増強▽自主防犯パトロール車両(青色パトカー)100台規模の繁華街巡回−−などを盛り込んだ。政府の予算で今年度中に実施する。
事件を受け、安倍晋三首相はオバマ米大統領に綱紀粛正と再発防止を求めた。日米両政府は、沖縄県の求める米軍人・軍属の身分を規定した日米地位協定の改定には慎重で、運用改善で対応する構えだ。日本政府は県内世論の反発を受け、犯罪抑止で具体的な対策を示す必要があると判断した。【梅田啓祐】