【ソウル聯合ニュース】羽田空港で先月27日、離陸滑走中だった大韓航空旅客機の左翼エンジン部分から煙が出て乗客が脱出する事故が起きた問題で、同社の操縦士労組(KPU)が3日、声明を出し、事故の原因について、「経営陣の整備予算削減による必然的な結果」と主張した。
KPUは声明で「最近6カ月間で整備不良が5件発生した」とした上で、「発生頻度や事件・事故の内容から、大韓航空の航空安全が深刻な危険レベルに達したことを示している」と指摘した。
また、整備予算が2012年の9427億ウォン(約865億円)から14年には8332億ウォンに減り、1回の運航当たりの整備時間も8.3%減少したことを明らかにした。
さらに「会社が安全の最後の砦である操縦士に対する投資を放棄し、労働条件が悪化したためにベテラン操縦士が海外(航空会社)に抜け、その空席が経歴の短い外国人操縦士で満たされており、憂慮している」と主張した。
大韓航空側は13~14年の整備予算減少について「新型機の導入が増え、旧型機が廃止されたために起きた一時的な現象」と反論。昨年は9205億ウォンを整備に投じ、今年は1兆159億ウォンの整備予算が組まれており、今後も増える予定だと説明した。
操縦士の流出については、「流出した人材以上に経歴の抱負なベテラン操縦士を新規に採用しており、操縦士不足に伴う問題はない」と話した。