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大阪市が全国初の反ヘイトスピーチ条例を7月1日施行、認定団体・個人は名前公表
大阪市は3日、特定の人種や民族への差別をあおるヘイトスピーチ(憎悪表現)抑止のための全国初の条例を7月1日に全面施行すると市の公報で公表した。同日より「被害者」らからの申し立てを受け付ける。
条例によると、市長は申し立てがあれば、国際法学者や弁護士ら5人でつくる市の審査会に諮問。審査会は「加害者」側の意見なども聞いてヘイトスピーチに当たるかどうかを市長に答申する。市長がヘイトスピーチと認定すると、市ホームページで実施団体・個人の名前を公表する。こうした規定は全国初という。
市は条例運用の規則案を5月に公開。今月17日まで市民らの意見を募集しており、意見を踏まえ施行日までに決定する。
条例は1月15日に成立し、定義などに関する条文は同18日に施行されている。
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