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ヘイトデモに厳格対処 警察庁
街頭などで特定の人種や民族に対して差別的な言動を行うヘイトスピーチデモについて、警察庁は3日、名誉毀損(きそん)罪や侮辱罪、暴行罪などを適用して摘発するなど厳格に対処していく方針を固めた。同日のヘイトスピーチ(憎悪表現)解消法の施行に合わせ全国の警察本部に通達を出した。
同法は、国に啓発活動などで差別的な言動の解消に取り組む責務を、地方自治体には同様の対策の努力を求めているが、罰則や禁止規定はないため警察当局はヘイトスピーチそのものを取り締まれない。
このため、警察庁が出した通達ではヘイトスピーチデモの最中の違法行為については、現行法で厳正に取り締まることを指示。名誉棄損罪などのほか、デモに抗議するグループとの間でトラブルとなった場合には暴行罪、傷害罪の適用も想定。警察庁幹部は「厳正に的確に対処していく」としている。