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政府、警察官100人増、パトロール隊創設 沖縄の犯罪防止策
政府は3日、沖縄県で発生した元米兵による女性遺体遺棄事件を受けて立ち上げた「沖縄県における犯罪抑止対策推進チーム」の会合を首相官邸で開き、警察官100人の増員やパトカーの20台増強など、沖縄の治安改善に向けた対策を取りまとめた。菅義偉官房長官は会合で「関係省庁が緊密に連携し、できるものから速やかに実行に移していただきたい」と指示した。
犯罪抑止対策では、警察官やパトカーの増強で初動対応や防犯力を強化するほか、内閣府沖縄総合事務局が非常勤職員を採用して100台規模の青色パトカーによる「沖縄・地域安全パトロール隊」を創設する。
パトロール隊は県内の繁華街などで重点的な防犯パトロールを実施し、犯罪を未然に防ぐ。さらに、街路灯や防犯カメラを増やし安全、安心な生活環境の整備を進める。
政府は、犯罪抑止対策の素早い実施に向けた調整のため、県との協議機関を設置する。島尻安伊子沖縄北方担当相や翁長雄志知事らがメンバーになる予定だ。
島尻氏は会合後、官邸で記者団に「沖縄県民の安全、安心をしっかりと確保していくことは沖縄振興を進めていく上での基本だ」と述べ、手厚い政府対策を講じる姿勢を示した。
また島尻氏は、今月5日投開票の県議選や参院選を控える中で、「選挙がある無しにかかわらず、痛ましい事件、事故は2度と起こさないという強い決意での対応だ」と強調した。