さようなら、カミブクロです。(挨拶)
いやいや、別に今回は毎シーズンのごとくやっているブログ閉鎖宣言ではありません。僕の元友人に向けての言葉です。
このブログには「元友人」という名前で、自分が三重大学に在籍していた時の卓上文化研究会のメンバーが出てきます。それで、今回もう彼らのことをブログで書くことをやめるばかりか、もう彼らのことを考えることをよそうと思ったんです。
最近、海洋生物学者・渡辺佑基さんの「ペンギンが教えてくれた物理のはなし」という本を読みました。バイオロギングという生物学の最先端の話・ペンギンやアザラシ、マグロやアホウドリといった動物たちの驚きの生態の話。動物の話からわかりやすく教えてくれる物理学の話など、すごく面白い本でした。
なんでこの本の話をしたかというと、この本を読んだきっかけは宮川サトシ先生というマンガ家の「情熱大陸への執拗な情熱」というマンガを読んだからです。渡辺助教授と宮川先生は小学校の同級生です。宮川サトシはWeb上ではけっこう有名なマンガ家らしいんですが、渡辺さんはいろんな生物学の賞を取ったり情熱大陸に出演したりとさらに世界的に有名な人なんです。そのことへの宮川先生の激しい嫉妬を描いたのが「執拗な情熱」というマンガです。
僕を宮川先生みたいな著名なマンガ家と比べるのはおこがましいけど、このマンガを読んだとき、あっ、僕も同じことに囚われていたんだ、と思いました。僕の元友人の大川竹久氏とあすなろ氏がふりーむのフリーゲームプログラミング大賞を取った時、僕はすごく悔しかった。悔しさのあまり机を拳で殴りつけた。その時の憎しみを「執拗な情熱」を読んだ時に思い出しました。
ピンときていない人は自分に置き換えて想像してください。大学時代、自分が一番親しかった友人が、自分と共通の仕事あるいは趣味をしていて、そのことで自分よりずっと成功を収めて、歯牙にもかけぬ態度を取られた場合、自分の根本を否定されたような感覚を覚えるでしょう。
僕はこうした過去の感情に囚われることをやめようと思いました。これからは未来志向でいきます。こんなことをしていても、自分の精神は消耗するし、元友人には迷惑をかけるし、ブログを読んでもらっている人には呆れられるし、3方悪しになってしまいます。なので今日から友人に対するこれまでの非礼を詫び、二度と元友人のことを思い出さないようにする、心の中から記憶を消そうと思います。これまでご迷惑をかけてすいませんでした。
2010年3月4日に大学の卒業旅行で、僕と元友人たちは新潟県の妙高岳にスノボ旅行に行きました。僕は三重県育ちなので一面の雪景色などは生まれてこのかた見たことはなく、とても感銘を受けました。
妙高は素晴らしいところでした。結局スノボは滑れるようにはなりませんでしたが、忘れがたい旅行です。深夜バスだったし、寒いわ初めてスノボをつけて足が痛いわ、辛いくて寒い事だらけの旅行だったのになぜかあの旅行のことを思い出すと心が和みます。
僕は、この旅行以降の元友人たちとの記憶を全部DELETEしよう と思います。もうこの世には大学時代の友人は全員存在しないと思い込もうとしてみます。彼らは妙高山のスキー場で突如雲散霧消してしまったと記憶を捏造します。妙高山の頂上の万年雪の下に、社会人になってから彼らと交わした会話や一緒に伊勢神宮や志摩半島に行った思い出を全部葬り去ろうと思います。
そのことについてのさようならです。
それじゃ。