| 原爆死没者の冥福を祈りながら筆を進める森田さん=長崎市役所
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長崎原爆の日(8月9日)の平和祈念式典で奉安する原爆死没者名簿に、この1年間に亡くなったり新たに判明した被爆者の名前を記入する筆耕が2日、長崎市役所で始まった。
名簿は1968年から毎年、市が作成している。昨年奉安した分までに記入した被爆者は16万8793人(うち広島原爆の被爆者26人)。今回は昨年8月1日〜今年7月31日の判明分が対象で、約3500人になる見通し。
筆耕するのは15年目の担当で長崎書道会所属の書道講師、森田孝子さん(68)と、3年目で同会の教師資格を持つ濱美穂子さん(68)。共に被爆2世で、森田さんは「原爆の悲惨さと平和の尊さを伝えるため筆耕を続けたい」、5月に被爆者の伯母を亡くした濱さんは「一人一人丁寧に筆耕したい」と語った。
筆耕は8月1日まで続く予定。