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天安門事件から4日で27年 中国本土と香港の今
中国で民主化を求める学生らが武力で鎮圧された天安門事件から、4日で27年。27年たった今も、厳しい言論統制が敷かれ、遺族らが、当局の監視下に置かれています。中国本土で、天安門事件について触れるのは、タブーとされる一方で、香港には、事件の資料を集めた施設があります。しかし、その施設にも、中国政府の圧力が迫っていました。
27年前、戦車が出動し、数千人の死者が出たともされる天安門広場は、4日朝、いつも通り、観光客でにぎわっていた。
犠牲者の遺族で、「天安門の母」の会のメンバー・張先玲さんは4日朝、公安当局の同行のもとで、息子の墓参りをしたが、取材は許されず、中国の「タブー」に関する言論は、今も厳しく規制されている。
しかし、香港では毎年、6月4日を前に、民主派団体によるデモ行進が行われる。
2016年は、およそ1,500人が参加し、天安門事件の真相を明らかにすべきだと訴えた。
デモ参加者は「彼(共産党)がやったことは、当時と違って、今は、みんなわかっている」と話した。
香港にある「六四記念館」には、天安門事件に関する資料が集められている。
六四記念館には、犠牲となった学生たちの遺品が展示されている。
北京から自由に出ることができない遺族が、複数の友人の手に託して、ようやく香港にたどり着いた。
銃弾が貫通した跡が生々しく残る、赤いヘルメット。
19歳で亡くなった、張さんの息子の遺品。
中国本土からの来館者は、「中国本土から来たんですが、本土では、こういうものを見る環境にない。見て、(天安門事件が)本当にあったとわかった」、「とても震え上がった」などと話した。
六四記念館は、2年前に、香港の民主派団体が寄付を集めて設立。
これまでに、2万5,000人以上が訪れたが、オープン直後から、さまざまな妨害にあってきたという。
六四記念館の蔡耀昌副主席は「来場者は、1人ひとり、名前と身分証の番号を登録しなければならない。開館直後に、(立ち退き)裁判を起こされた」と話した。
立ち退きを求めたのは、ビルの管理団体だが、その影に、中国政府の圧力を感じると記念館の責任者は言う。
裁判で、資金難にも陥り、6月中にも、いったん閉鎖することになった。
蔡耀昌副主席は「彼ら(中国政府)は、絶対に記念館の存在を望んでいない。われわれは、絶対に、六四記念館を続けなければならない」と話した。
天安門事件から27年、一定の自治が認められている香港でも、中国本土の圧力が迫っている。
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