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動く知事室は、ある

携帯電話やスマートフォンの時代になっているのだから、公用車の使用を認めないでもいいではないか、区長選挙の応援の往復に公用車を使ったのは明らかに公私混同で公金の横領に当たる、などと舛添都知事の行動に批判的な方が多いが、水に落ちた犬は叩けぐらいな感覚で何でも叩けばいいというものではないだろう、というのが私の感想である。

まあ、選挙の応援に関することは政務活動だから公用車は使わない方がいい、政務活動や明らかに私的な用事で公用車を使ってしまったことについての費用は一切個人若しくは政治団体の負担にすべきだから、その分については返還すべきだろう、という程度の意見ならほどほどだが、こういうことで横領だ、都知事辞任だ、刑務所暮らしが似合っている、などと言い募るのはさすがに行き過ぎだろうと思っている。

多くの方々が舛添氏に対して嫌悪感、侮蔑感を抱き始めていることは私も十分理解しているつもりだ。

いくら有能な士であったとしても、こういう舛添氏を私が擁護するようなことはいささかもない。
重箱の隅を突いて、鬼の首を取ったかのように燥いでいるように見える政党にちょっと水を掛けただけのことで、何も舛添氏を擁護するために論陣を張ったわけではない。

私は、動く知事室はある、あって当然だ、という立場である。
都知事は46時中都知事室に籠っていなければならない、などということは一切言わない。
都庁に出向かなくても都知事としての職務遂行に従事していればいい、現実に都知事としての職務遂行にあたるか否か何とも言い難いこともあろうが、基本的に本人が都知事としての職務遂行に支障を来さないよう万全の配慮をしていれば、一々細かいことに目くじらを立てなくてもいいだろう、というのが私の基本的なスタンスである。

携帯電話やスマートフォンの時代になっているから、公用車を待機させる必要はない、政務への往復に公用車の使用を認めるべきではない、などという極論を述べる方がおられるが、どうも一般の公務員にだけ通用する行動規範を特別職である都知事に当て嵌めようとされておられるようだ。

大事な機密事項を扱う時には、誰にも会話を聞かれないような密室の空間が必要になる時がある。
都知事室は、そういう構造になっているはずである。

公用車を動く知事室だと表現した方がおられるようだが、まさにその通り。
携帯電話やスマートフォンで相手と話が出来ればそれで十分じゃないか、などと仰る方は都知事の職務遂行について理解がなく、想像力も乏しい方だと思う。

本当に大事な仕事をする方は、私用で使う携帯電話やスマートフォンとは違った専用の電話なりメールアドレスを持っているものである。

毎週のように湯河原の別荘に行くために公用車を使ったことは責められるべきだが、区長選の応援演説のためにちょっと寄り道したぐらいで公用車の不適正使用だなどと大騒ぎするものではない。

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