2016-06-04
■おやっさん・・・おやっさん・・・なんでワシを見捨てたんじゃあ!! ワケがわからないがなぜかよくわかるキリスト教の歴史 
社内チャットのタイムラインにへんな本が流れてきた。
- 作者: 架神恭介
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2014/03/14
- メディア: Kindle版
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その名も「仁義なきキリスト教史」
しょっぱなかな「なんじゃこりゃ」という感じなんだけど、キリスト教の歴史が、やくざの世界として描かれている。
目次の時点で相当に頭がおかしい。
初期やくざ教会ってなんなんだよ。
なんでやくざでキリスト教を説明しようとしたのか、最初はなんなのかよくわからなかったのだけれども、読んでみると、なんと読みやすい。
この本によれば、キリスト教とは、ユダヤ組二次団体のひとつであり、ヤハウェの大親分から直接盃をいただいたユダヤ系二次団体ナザレ組の組長、イエスが、街をめぐり、病気の人々を次々治療していく。
病気の治療といっても、この当時は病気とはヤハウェの大親分に睨まれるとすぐに殺されてしまうという恐怖から発生しており、イエスはそういう家に出かけて行っては
「わしからのう、おやっさんにはよう言うときますけえ、じゃけえ、もう心配は要りゃせん。お義母さんは、安心して、よう休んで、体ァ大事にしてつかぁさいや」
と言って安心させるだけなのだ。
しかし、実際にイエスに超能力が使えたという話しよりはだいぶ腑に落ちる話しではある。
キリスト教およびキリスト教史は、西洋分化を理解するためには抑えておくべき重要な教養のひとつである。
が、いかんせん、本当のキリスト教史は読みづらい。
宗派の違いや解釈の違い、数々現れては消える預言者と聖人。その人間関係まで想像するのはちょっと難しい。
ところが、これがヤクザの話となると、なぜかとたんにわかりやすく読めてしまうのだ。
僕はべつにヤクザに詳しいわけではないが、ここまでデフォルメされると、12使徒のキャラもそれぞれ立ってきて、もちろんナザレのイエスのキャラも立ってきて、「なるほどキリストとはこういう話であったか」ということが非常にわかりやすく伝わってくる。
ヤクザという、非日常的な世界観のメタファになったことで、逆に現実の基礎を成しているキリスト教的価値観やその変遷といったものがすんなり頭に入ってくるというのは驚きだ。
この手法は他のいろんなものに応用できるのではないか。
たとえば科学史や数学史なんかも、仁義なき物語にするとものすごく面白そうな気がする。
「ニュートンの野郎のタマ取ってこいやぁ!!!」
「おんどりゃあ!オイラーがなんぼのもんじゃい!」
「それでも・・・それでも地球は回ってるんじゃあぁぁぁぁ」
だめか。
ちなみに同じ作者で旧約聖書と新約聖書をダークファンタジー風に書いた「「バカダークファンタジー」としての聖書入門」も買ってみた。いや、前々から聖書にはそういう性質があると思ってたんだよなあ
- 作者: 架神恭介
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2015/04/25
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