イベントレポート
蟹のRealtekがついにSSDコントローラに参入
~2016年下期に搭載製品が登場へ
2016年6月4日 06:00
PCユーザーの間では“蟹”の愛称で親しまれているRealtekが、ついにSSDコントローラ市場にも参入する。COMPUTEX TAIPEIのブースにて、独自に新開発したSSDコントローラ「RTS5761」を展示した。
ネットワークコントローラやオーディオコーデックが有名なRealtekが、なぜ突然SSD市場に参入するのか。製品開発を担当したプロダクトマネージャーの話によると、Realtekは長年、ネットワークコントローラやカードリーダの変換チップで培ったPCI Express技術を保有しており、今後予想が拡大すると見込まれるM.2 SSD市場での応用に最適だったという。それでも、開発には3年もの月日を要した。
その第1弾が「RTS5761」と「RTS5760」、そして「RTS5731」の3製品だ。
RTS5761は非常にユニークなコントローラで、NVM Express 1.2によるPCI Express 3.0 x4接続と、SATA 6Gbps接続の両方に対応。特定ピンのコンデンサの有無でPCI Express接続とSATA接続を切り替えて使えるようになっている。そのためメーカーは1つのコントローラで2つのデザインを行なうことができる。
NANDは1x/1y/1z nm世代のMLC/TLCおよび3D NANDをサポート。NANDは最大8パラレルチャネルに対応する。ブースでの測定によれば、M.2接続/容量256GB時で、シーケンシャルリードは1,203MB/sec、同ライトは387.5MB/secだった。
一方RTS5760は下位モデルとなり、PCI Expressは2.0 x4、NANDは最大4パラレルチャネルとなり、SATAモードは備えない。一方RTS5731は完全なSATA 6Gbps接続モデルで、NANDは最大8パラレルチャネルをサポート。最大2TBまでの容量をサポートする。いずれのモデルも基本的にエントリー市場をターゲットにしているという。
ちなみに他社のSSDコントローラの動向だが、Silicon MotionはSATA 6Gbps対応でハイエンド向けの「SM2258」を発表/展示。新たに3D TLC NANDをサポートするのが特徴で、ソフトウェアも提供されるためメーカーはすぐに製品を展開できるという。
3D TLC NANDではエラー訂正能力がキーになるとしており、同社は3段階のエラー訂正技術を採用し、長時間利用した際に性能低下しにくいようエラー訂正の速度を向上させたという。
また、NANDの一部を疑似SLCとしてキャッシュに使うことで書き込み性能を向上させる機能も備えているが、予備領域を確保することなく、自動的にリアルタイムで疑似SLCとして使う場所を変更することで、製品寿命を高めるとともにフル容量が使えるようになっているという。
一方で古くからPC用SSDに参入してきたJMicronだが、時期は不明ながらも、SSD部門をスピンオフさせ、Maxiotekとして子会社を立ち上げた。第1弾の製品はADATAの「Ultimate SU700」になり、DRAMキャッシュレスにより、1TBで200ドルという低価格を実現する。