7/7
東方仮面録〜親玉探し〜
深夜に書いたので眠いです……もう寝ますぅ……
「新しい朝が、私を待っていりゅーーーーーぅ!」
大声で叫ぶ霊夢......普通なら近所迷惑なのだが、近所に家が無いため怒られない。
「今日はピッタリ5時だと、私の体内時計が告げているわぁ!」
家の中ではテンションの高い霊夢。
こちらに来て一日目の時は、家に慣れていなく、テンションは低かった。
だが、今日は二日目、霊夢が家に慣れてきた頃なのである。
恐るべし、霊夢の環境適応力……
「さて、ご飯を作らなきゃね♪」
昨日、買ってきたするめをしゃぶりながら、何か物を取り出した。
「いやー、異世界って便利ねぇ〜。最初は異世界? そんなのあるわけ無いじゃない、ちょっとお金の形が違うくらいじゃない、って思ってたけど、これを見たら信じれたわ! 電気式パックご飯!!」
霊夢が取り出した物は、アルミで出来た紐に電気を通せば、ご飯が出来ると言う、いかにも怪しいものである。
「さあ、行くわよ! 極小ジオ!」
パックから空気が抜ける様な音が鳴る。
「おお! 出来上がったみたいね♪」
期待のこもった、声色で喜ぶ霊夢、ドキドキしながら、蓋を開けてみると......
「綺麗な艶をした、お米ね♪ きっと、出会った事も無い味がするのよ! さて、食べてみましょう。」
――うむ、普通のご飯だ、何一つ変哲もない、ご飯だ……
「思ってたより、普通ね……」
少しがっかりしたが、すべて食べ終えた。まだ時間も余っている、少し神社の広告でも書くとしよう――
「あなたの願いが叶う神社! なんてキャッチコピーは、どうかしら?」
楽しみながら広告を書く霊夢、そんなことをしているうちに、ノックする音が聴こえる――
横開きの扉を開き、紫達を招き入れる。
「さあ、入って...」
紫達を茶の間に連れて行き、親玉探索会議の準備をする、棚から茶葉を出し、お茶を入れ、二人に配る......
「――さて、どうやって親玉を探そうかしら?」
「空から探す、なんてどうかしら霊夢?」
「なるほどね、魔理沙は何か意見ある?」
「おかしいんだZE☆ 何時も人を襲って、喰らうトロールが物を奪うなんて......」
「それが、探すのに関係あるのかしら?」
「トロールが黒焦げになって灰になっていく時、キラっと光る宝石を見たんだZE☆ 人と交友関係を持たないアイツ等が持っていたところで、単なる光る石がの筈なのに――」
「宝石を集めたくなったんじゃないの?」
きっと、トロールにも宝石の美しさがわかったのよ、と言わんばかりの表情で喋る霊夢。
「――違うわ霊夢、トロールを利用している輩が居るんじゃないかって言ってるのよ...…そうでしょ、魔理沙?」
「その通りだZE☆ 紫」
首を大きく縦に振る魔理沙、
「じゃあ、そのトロールの親玉じゃなくて、利用している黒幕を探した方が早そうね」
「ちょ!? どうするのよ、霊夢?」
いきなり動き出す霊夢に驚く紫。
「村まで行って聞き込みよ、宝石を売る、あるいは自分で着飾ったりするような妖怪、または人についての情報が欲しいわ……魔理沙、ここらへんに住む妖怪で、私の言った条件に当てはまりそうな奴いる?」
「え、えっと……青行燈とかだと思うZE☆ あいつは火の照らした宝石が好きだったりしたし……」
「うーん、その程度で人を襲わせるかしら?」
キリキリ動く霊夢に戸惑いながら魔理沙は思い付く相手を話す、だが霊夢に否定されてしまう...…
「――その他には?」
「その他に宝石がすきな妖怪はいないし、人を襲わせるような性格の妖怪もいないZE☆」
「じゃあ、人間ね――ただ、トロールを従わさせる力を持っている者じゃなきゃだめね――」
「トロールはトロールキングの命令で動く、トロールを従わさせるにはトロールキングを倒すか、交渉するか、精神支配か、ね……でも物欲の無いアイツ等との交渉は難しいわよ」
「――精神支配って何なの紫?」
「精神支配は魔法でじっくり洗脳していくものね、ただキングを洗脳するなら意識の共有の出来る、トロール達に異常が出てくるわ……ちなみに意識の共有はキングの特殊能力で、キングがトロール以外に変われば出来なくなるわ」
「なるほどね……ねえ、魔理沙? トロールはいつ頃から物を奪うようになったの?」
「昨日が初めての筈だZE☆ その前まではトロールの様子も何時も通りだったZE☆」
「一番高い可能性は、キングの敗北ね――」
今までの情報から一番高い可能性を導き出す霊夢、だが疑問も残る『トロール達が意識が共有出来ることを武器にこの厳しい世界で、人間と妖怪の社会に関わらず生きてきた――そう、トロールにとっての脅威は、あの体格からすると野生動物よりも、特別な力の持ち主位、妖怪退治をしてる奴等ね、知性の有る者から隠れ生きる――』だとしたら、意識の共有出来ない人間が指揮を取ることで、隠れる事にボロが出始める――
「最近、トロールの行動に異変は無かったのよね魔理沙?」
「そう言えば、俺から逃げる時、若干の戸惑いが...…」
「――黒幕は完全に、人間ね……あとはボロを探すだけね……」
なぜ人間だと確信したのか解らない二人、だが霊夢は完全に解ったって表情をしている、
「魔理沙、目に特化したトロールや、ペルソナを使えるトロールは居るのかしら?」
「目の良いトロールなら居るZE☆ でも、ペルソナ使いは居ないんだZE☆」
「じゃあ、今日トロールが襲う時間帯は解るかしら?」
「たぶん、今日の7時だZE☆」
「じゃあ7時に空から探そうかしら、ところで魔理沙、何で時間帯が解ったのかしら?」
「昨日、トロールが言ってたんだZE☆ お前が俺等を殺そうと、明日7時に来る仲間がお前を殺すってな」
「ふーん、なるほどね――私の推測なら、トロール達は意識の共有を使って連絡を取り合っていた、人間を襲う時は後をつけられないように見張り部隊と、戦闘部隊に別れていた、見張り部隊が追跡者を見つけると、トロール達は何らかの対処法をしていた、って感じね」
いきなり、頭の良さそうな事を言う霊夢に絶句する二人......
「逃げる時に戸惑いが有るって事は! バックアップの見張り部隊と連絡を取れない証拠! 後を付けるなら今のうちよ!!」
「ええ、そ、そうねじゃあ行きましょうか霊夢……」
頭の良さそうな霊夢に戸惑う二人、そしてトロール探索作戦が始まる...…
次回 黒幕を倒せ!!
です。結局親玉探しきれてない今回であった……
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。