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東方仮面録 作者:雨地
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東方仮面録〜親玉探し〜

深夜に書いたので眠いです……もう寝ますぅ……
「新しい朝が、私を待っていりゅーーーーーぅ!」

 大声で叫ぶ霊夢......普通なら近所迷惑なのだが、近所に家が無いため怒られない。

 「今日はピッタリ5時だと、私の体内時計が告げているわぁ!」

 家の中ではテンションの高い霊夢。
 こちらに来て一日目の時は、家に慣れていなく、テンションは低かった。
 だが、今日は二日目、霊夢が家に慣れてきた頃なのである。
 恐るべし、霊夢の環境適応力……

 「さて、ご飯を作らなきゃね♪」

 昨日、買ってきたするめをしゃぶりながら、何か物を取り出した。

 「いやー、異世界って便利ねぇ〜。最初は異世界? そんなのあるわけ無いじゃない、ちょっとお金の形が違うくらいじゃない、って思ってたけど、これを見たら信じれたわ! 電気式パックご飯!!」

 霊夢が取り出した物は、アルミで出来た紐に電気を通せば、ご飯が出来ると言う、いかにも怪しいものである。

「さあ、行くわよ! 極小ジオ!」

 パックから空気が抜ける様な音が鳴る。

 「おお! 出来上がったみたいね♪」

 期待のこもった、声色で喜ぶ霊夢、ドキドキしながら、蓋を開けてみると......

「綺麗な艶をした、お米ね♪ きっと、出会った事も無い味がするのよ! さて、食べてみましょう。」

 ――うむ、普通のご飯だ、何一つ変哲もない、ご飯だ……

「思ってたより、普通ね……」

 少しがっかりしたが、すべて食べ終えた。まだ時間も余っている、少し神社の広告でも書くとしよう――

「あなたの願いが叶う神社! なんてキャッチコピーは、どうかしら?」

 楽しみながら広告を書く霊夢、そんなことをしているうちに、ノックする音が聴こえる――
 横開きの扉を開き、紫達を招き入れる。

「さあ、入って...」

 紫達を茶の間に連れて行き、親玉探索会議の準備をする、棚から茶葉を出し、お茶を入れ、二人に配る......

「――さて、どうやって親玉を探そうかしら?」

「空から探す、なんてどうかしら霊夢?」

「なるほどね、魔理沙は何か意見ある?」

「おかしいんだZE☆ 何時も人を襲って、喰らうトロールが物を奪うなんて......」

「それが、探すのに関係あるのかしら?」

「トロールが黒焦げになって灰になっていく時、キラっと光る宝石を見たんだZE☆ 人と交友関係を持たないアイツ等が持っていたところで、単なる光る石がの筈なのに――」

「宝石を集めたくなったんじゃないの?」

 きっと、トロールにも宝石の美しさがわかったのよ、と言わんばかりの表情で喋る霊夢。

「――違うわ霊夢、トロールを利用している輩が居るんじゃないかって言ってるのよ...…そうでしょ、魔理沙?」

「その通りだZE☆ 紫」

 首を大きく縦に振る魔理沙、

「じゃあ、そのトロールの親玉じゃなくて、利用している黒幕を探した方が早そうね」

「ちょ!? どうするのよ、霊夢?」

いきなり動き出す霊夢に驚く紫。

「村まで行って聞き込みよ、宝石を売る、あるいは自分で着飾ったりするような妖怪、または人についての情報が欲しいわ……魔理沙、ここらへんに住む妖怪で、私の言った条件に当てはまりそうな奴いる?」

「え、えっと……青行燈とかだと思うZE☆ あいつは火の照らした宝石が好きだったりしたし……」

「うーん、その程度で人を襲わせるかしら?」

 キリキリ動く霊夢に戸惑いながら魔理沙は思い付く相手を話す、だが霊夢に否定されてしまう...…

「――その他には?」

「その他に宝石がすきな妖怪はいないし、人を襲わせるような性格の妖怪もいないZE☆」

「じゃあ、人間ね――ただ、トロールを従わさせる力を持っている者じゃなきゃだめね――」

「トロールはトロールキングの命令で動く、トロールを従わさせるにはトロールキングを倒すか、交渉するか、精神支配か、ね……でも物欲の無いアイツ等との交渉は難しいわよ」

「――精神支配って何なの紫?」

「精神支配は魔法でじっくり洗脳していくものね、ただキングを洗脳するなら意識の共有の出来る、トロール達に異常が出てくるわ……ちなみに意識の共有はキングの特殊能力で、キングがトロール以外に変われば出来なくなるわ」

「なるほどね……ねえ、魔理沙? トロールはいつ頃から物を奪うようになったの?」

「昨日が初めての筈だZE☆ その前まではトロールの様子も何時も通りだったZE☆」

「一番高い可能性は、キングの敗北ね――」

 今までの情報から一番高い可能性を導き出す霊夢、だが疑問も残る『トロール達が意識が共有出来ることを武器にこの厳しい世界で、人間と妖怪の社会に関わらず生きてきた――そう、トロールにとっての脅威は、あの体格からすると野生動物よりも、特別な力の持ち主位、妖怪退治をしてる奴等ね、知性の有る者から隠れ生きる――』だとしたら、意識の共有出来ない人間が指揮を取ることで、隠れる事にボロが出始める――

「最近、トロールの行動に異変は無かったのよね魔理沙?」

「そう言えば、俺から逃げる時、若干の戸惑いが...…」

「――黒幕は完全に、人間ね……あとはボロを探すだけね……」

 なぜ人間だと確信したのか解らない二人、だが霊夢は完全に解ったって表情をしている、

「魔理沙、目に特化したトロールや、ペルソナを使えるトロールは居るのかしら?」

「目の良いトロールなら居るZE☆ でも、ペルソナ使いは居ないんだZE☆」

「じゃあ、今日トロールが襲う時間帯は解るかしら?」

「たぶん、今日の7時だZE☆」

「じゃあ7時に空から探そうかしら、ところで魔理沙、何で時間帯が解ったのかしら?」

「昨日、トロールが言ってたんだZE☆ お前が俺等を殺そうと、明日7時に来る仲間がお前を殺すってな」

「ふーん、なるほどね――私の推測なら、トロール達は意識の共有を使って連絡を取り合っていた、人間を襲う時は後をつけられないように見張り部隊と、戦闘部隊に別れていた、見張り部隊が追跡者を見つけると、トロール達は何らかの対処法をしていた、って感じね」

 いきなり、頭の良さそうな事を言う霊夢に絶句する二人......

「逃げる時に戸惑いが有るって事は! バックアップの見張り部隊と連絡を取れない証拠! 後を付けるなら今のうちよ!!」

「ええ、そ、そうねじゃあ行きましょうか霊夢……」

 頭の良さそうな霊夢に戸惑う二人、そしてトロール探索作戦が始まる...…
次回 黒幕を倒せ!!

          です。結局親玉探しきれてない今回であった……

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