盗っ人に告ぐ! お前が傘をパクるなら、俺はパクられないハイテク傘をつくる
2016/6/2 21:34 ネタりかコンテンツ部
どうも、マンスーンです。
沖縄地方の梅雨入りが気象庁から発表され、全国的にジメジメした雨の季節が始まろうとしています。そんな梅雨に向けて、僕からひとこと言わせてください。
「人の傘を盗むな!!!!」
ちょっとコンビニに行ったりご飯を食べたりしている間に傘を盗まれると本当に嫌な気分になりますよね。
盗られたからといって自分もそれにならって他人の傘を盗るなんてもってのほかだし、僕は財布に32円しか入ってないなんてこともざらにあるので新しい傘も買えない。そうなると、最悪な気持ちのまま雨に濡れるしかありません。
そこで僕は考えました。
「盗まれない傘」をつくろう!
というわけで、盗まれない傘を作るために、秋葉原の電子パーツ屋でいろいろと買い物をしました。
なぜ電子パーツなのかというと、テクノロジーの力で傘泥棒を撃退しようとひらめいたからです。
まずは、小型マイコンの「Arduino Nano」に赤外線距離センサーをつなげて、一定の距離に物体が近づくとLEDが光るようにしました。
このように、手を近づけるとLEDが赤く光ります。盗もうとした傘が急に光ったら、ビックリして逃げ出すのではないでしょうか。でも、これだけだと心配なので……
モーターもつなげました。LEDと同様に一定の距離に近づくとモーターが回ります。
これで“あの部分”を回転させます。
ちなみに配線図はこのような感じです。Arduinoを頭脳として、赤外線距離センサーで距離を測り、対象物が一定の距離に近づくとLEDとモーターに電気が流れる仕組みになっています。
あとはスケッチ(プログラムコード)をArduinoに書きこめばシステム部分は完成です。
次に、持ち手を改造していきます。
コンビニで買うと意外と高く、もっとも盗まれやすいビニール傘を使いましょう。
「ビニール傘はみんなのもの」みたいな都合のいい解釈で盗むやつ!! 許さんからな!!!
持ち手をホットナイフで切断しました。
切っているときに、「持ち手を取り外せる傘があったら、傘立てに差すときに持ち手を外しておけば盗まれないのでは」とひらめいたのですが、そういう傘はすでに販売されているようです。
センサーなどを全部ユニバーサル基板にハンダ付けして、モーターをビニール傘に取り付けられるよう改造しました。
パーツを全てビニール傘に取り付けました。配線がむき出しなのですごくメカメカしい。
あとはモーターの先に持ち手を挿し込めば完成です。元々のプラスチック製の持ち手だと少し重かったので、軽い素材でつくりました。
そしてついに……
みなさん!!!!
できましたよ!!!!!!
絶対に盗まれない傘ができましたよ!!!!!
Arduino搭載で、バッテリーは単三電池4本と9V電池1本を使用。すごく重いけど盗まれるよりはマシ!
あと、むき出しの配線のため濡れたら壊れてしまいますが、それは聞かなかったことにしてください。
赤外線距離センサーによって、盗もうとする人を絶対に見逃しません。
持ち手に手を伸ばそうものなら、4つのLEDが光って傘泥棒を照射! さらに“あの部分”が回転し、傘泥棒を完全撃退します。
それでは実際に、このビニール傘を盗もうとするとどうなるかを実験してみましょう。
明らかに1本だけ異様な雰囲気を醸し出していますが気にしないでください。
おや、さっそく悪そうな人がやってきましたね。
盗むのか!? こいつは傘盗人(かさぬすんちゅ)なのか?
盗むぞおおおお!!!!!!!
ヴィイイイイイイイイイイイイイイン!!
ヴィイイイイイイイイイイイイイイン!!
グルグルグルグルグルグルグルグルグル
盗めない!
手を近づけると持ち手が高速回転するから絶対に盗めない!!
盗めない以前に、怖くて手に取ることすらできない!!!
ちょっとコンビニに入る時なんかも、この傘なら盗まれる心配がないので平穏無事な梅雨ライフを過ごせますね。
この傘を商品化すれば爆売れ間違いなし。大金持ちになって「回転傘御殿」を建てたいと思います。
ちなみに、持ち手をチュッパチャップスにすると……
なめづらくなります。
(おわり)
マンスーン(Twitter:@mansooon)+有限会社ノオト
「ハイエナズクラブ」(外部サイト)や「オモコロ」(外部サイト)で記事を書いています。理系大学出身をまったく生かせていない低い技術力で役に立たない電子工作をしたり、B級映画のVHSテープを収集したりしています。
投稿ありがとうございます。
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