米アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」が大量に盗まれる事件が相次いでいる。5月5日に和歌山市内の携帯電話販売店で100台以上が盗まれたのをはじめ、相前後して近隣府県でも同様の事件が発生。捜査当局は3月に発売された最新機種を狙った同一犯による犯行の可能性もあるとみて捜査している。過去にも新機種が発売されると窃盗が多発する傾向があった。盗まれた端末は通信会社により回線の利用停止措置がとられるため、通話やネット利用ができなくなるが、犯行が収まる気配はない。アイフォーン端末は世界的に人気があり、盗品が海外で中古品と偽って販売されたり、部品が転売されたりするケースもあるとみられ、背景にはこうした闇市場でのニーズの高さが指摘されている。
和歌山県警和歌山東署などによると、5月5日午前5時10分ごろ、和歌山市の携帯電話販売店「auショップ太田」で、後ろ向きに車が突っ込み、出入り口のガラスを割ってアイフォーンの最新機種など104台(約965万円相当)が盗まれた。複数の男による犯行とみられ、男らはそのまま逃走。県警は防犯カメラの映像を公開し、行方を追っている。
この約1時間前にも同県海南市の販売店で、スマートフォン19台と現金約40万円が盗まれる事件があった。
また、この日の前後にも近隣府県で同様の事件が相次ぎ、大阪府枚方市山田池東町のauショップ枚方長尾店でアイフォーン17台とiPad(アイパッド)6台の計23台(230万円相当)が、奈良県桜井市内でアイフォーン29台(303万円相当)が盗まれた。
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