慰安婦資料、登録申請 世界記憶遺産に
【ソウル大貫智子】従軍慰安婦問題関連資料の国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界記憶遺産への登録を目指す韓国の民間団体が1日、ソウル市内で記者会見を開き、5月31日に登録を申請したと発表した。
発表したのは日本や中国、台湾、オランダなど8カ国・地域の14市民団体が昨年結成し、韓国内に事務局を置く「国際連帯委員会」。メンバーには著名な人権活動家の韓国人大学教授らが入っている。中国や台湾などで収集された元慰安婦の証言集などの資料、約2700点について申請したという。
中国外務省は5月31日の定例記者会見で、「慰安婦は日本軍国主義による厳重な罪。被害国や地区の民間組織が連帯して慰安婦をテーマに申請することについて支持を表明する」との立場を明らかにしている。一方、韓国政府は、昨年末の慰安婦問題に関する日韓合意以降は、こうした動きに距離を置いている。同委員会の関係者は会見で「韓国政府の支援は受けていない」と語った。