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 経団連の榊原定征会長は、就任3年目に入る2日の定時総会の前に、朝日新聞などのインタビューに応じた。「野党の立場で『きゃんきゃん』と言っても仕方がない」と語り、残りの任期2年の間は政権との協調路線を続ける考えを示した。主なやりとりは次の通り。

 ――就任から2年。これまでの成果は。

 「この2年、経済界の立場から国益を踏まえた政策を提言し、実行を働きかけてきた。そのために欠かせない、政治との信頼関係を強化することに取り組んできた。また、民主導の経済発展を推進し、経済界は2年続けて過去最高益をあげた。利益の一部を還元することで経済の好循環を回そうと、政府から要請があったのも事実だが、経済界独自の判断で賃上げした。経済界からの強い働きかけで、企業が納める法人実効税率も2016年から30%を切ることができた」

 ――政権と軌を一にしない課題もあると思うが。

 「最大の課題である経済再生については、政権とは車の両輪のように連携を強めないといけない。ただ、前提として『是は是、非は非』。政府が決めかねているところは、経済界の立場から働きかけが必要だ。例えば、外国人の問題。移民というと誤解があるが、外国人の幅広い活用を考えないといけない。そのためにはもっと門戸を広げないと。これは政府にとって必ずしも耳に心地よくないだろうが、提言していく」

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