SDOTECK HOME

  • ご参考になりましたか?
    SDOTECKブログでは、みなさんからのフィードバックをお待ちしています。 説明が解らなかったり、もっと詳しく解説してほしいポイント・テーマがありましたら、お気軽にsudoteck@gmail.com までメールくださるか、記事にコメントして下さい。
  • -

RF PowerAMP なら

  • RF AMP DESIGN

HEX calc pro 1.00

  • HEX calc pro ver1.00
    エンジニア向けの16進と浮動小数点を混在して入力出来る計算機 。 Version 1.00 高機能な 16進電卓や科学計算電卓はありますが、いちいちモードを切り替えなければならず、最大の問題は16進数と小数点値を同時に使用出来ないことです。
    詳しい説明はここ
    iTunes ではここまで

ATT calc

  • ATT calc ver2.00
    iPhone 用 RF アッテネーター計算ソフトです。  RF開発エンジニアに必要な、 dBm - W 換算機能をはじめ、π型やT型の ATTを 設計する上で、必要な dB値から抵抗値を算出する機能と、 E24系列の抵抗値を 使用したときの減衰量(dB)と整合インピーダンス(Ω) が表示されますので、どの 抵抗値の組み合わせがよいか検討できます。  また、正確な値を必要とする場合に2個のE24系列抵抗を並列接続して理想の値を 求める計算機能も持っています。  操作はピッカーホイールを回すだけですので、実験中でも片手で簡単に操作 できます。

FIL Calc

  •  LPF 計算機
    RFエンジニア向けフィルター計算ソフト LPFやHPFの設計をするときに、いちいちパソコンを起動してフィルタを設計、結果をプリントアウトして、実験室に行ってネットワークアナライザで測定・実験、ちょっと修正したい時にまたパソコンの所にもどって、再計算...というのが結構面倒で、手軽にiPhone で計算できるといいいなと思って作りました。

iPhone APP

  • ATT calc ver2.00
    SDOTECK が開発した iPhone APP の紹介です。 NEWS---SWRproリリース

Amazon

  • AMAZON Books

RAKUTEN

  • RAKUTEN

mujic.jp

  • music.jp
    music.jp

サイト内検索には?

  • -------------------------------
    ◆下の検索機能でこのブログのすべての関連項目を検索出来ます。是非使ってみて下さい。
サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想

SCHEMATICS

BOSE

  • BOSE
    クワイアットコンフォート20
無料ブログはココログ

Google

  • Google

« さよなら原発10万人集会に行ってきました。 | トップページ | フェルミ準位のはなし »

2012年7月19日 (木)

パワーMOS-FETの寄生ダイオードと寄生トランジスタ

パワーMOS-FETの寄生ダイオードと寄生トランジスタとは
 パワーMOS-FETと聞くと、大きなチップののっている大きなトランジスタだということが想像つきますが、ゲート・ドレイン・ソースのサイズがでかいチップのトランジスタではなく、小さな MOS-FETが何百個も並列につながって、大きな電流を流せるようにした構造なのです。そうしないと大きな構造にするとソース・ドレインの距離が増えて、ONしたときの抵抗も大きくなってしまうからです。
ハード的にはFetdiode 右の図は、そのトランジスター1個分の構造図ですが、ドレインを下のベースにして上側に出来るソースを左右方向のアルミ配線で接続し、ゲートを前後方向のアルミ線でパラレルに接続してゆきます。ですから、TO-220 などの金属放熱板むき出しの MOS-FETの金属板がドレインであることが放熱的にもチップの乗っている構成上重要になっています。
 右の図でドレイン側にある濃い青色の領域はドレインに+電圧をかけた時に生じる逆電圧による電子の無い空乏層で、ゲートに正の電圧をかけることによってゲート直下に電子が集まって生じる電子の領域(緑色のNの部分)がドレインのN領域まで伸びることによってソースとドレインに電流が流れることになります。この逆電圧がかかっている部分が PとNなので、実質的にはダイオードが逆バイアスされている状態と同じことになります。それで、図の中央のように、寄生ダイオードとして存在することがわかります。
 さらにゲートの電圧が切られ、トランジスターがOFFになったときには、電子領域が少なくなり、P-N逆接続だけでなくソースのN領域が重要になり今度はソースから見ると、 N-P-Nのトランジスタが存在するように見えます。(図のいちばん下)ベースはソースとの間の残った電子の領域によってソース電位に抵抗が落ちているような状態になりますが、逆にドレインとの間の空乏層がコンデンサーとしての働きをして、OFFになってドレイン電圧が上昇するにつれてゲートの電圧を上昇させ、電流を流す働きをします。この動作が「アバランシェ降伏」といってゲート電圧がなくなったタイミングなのに急激に電流が流れてしまって、寄生トランジスタ部分が破壊されてしまいます。
 それに比べて、寄生ダイオードは逆電圧がかかった状態なので通常は問題無いように思われますが、負荷がコイルのように誘導性の場合、逆起電力がドレインにかかる場合があります。これはインバーターとか、スイッチング電源とかでトランスやコイルの負荷の場合重要で、仮に逆の電流に持ちこたえて壊れないレベルだったとしても、こんどは正常にONさせる時にこのダイオードに溜まった電荷を中和し、空乏層を作って動作するまで時間がかかり、結果 ONする速度が落ちてしまう原因になります。
ソフト的には
 このように寄生ダイオード、寄生トランジスターの存在をよく覚えておいて、必要なショットキーバリアダイオードを追加したり、アバランシェ降伏に絶えうる電流・電圧範囲を確認したりすることで、トラブルは避けられます。そもそも IC などは、みんな寄生ダイオードの上にトランジスタや抵抗が作られているのですから、電源電圧がかかっていない時に、入力端子に電圧をかけたりすることは御法度です。ICをただのディスクリート素子の集まりだと思ってしまうと、「入力抵抗があるはずなのに何で壊れるの?」「MOS なのに何で入力端子に電流流れちゃうの?」とわけが解らなくなってしまうでしょう。


« さよなら原発10万人集会に行ってきました。 | トップページ | フェルミ準位のはなし »

アナログ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/556493/55233623

この記事へのトラックバック一覧です: パワーMOS-FETの寄生ダイオードと寄生トランジスタ:

« さよなら原発10万人集会に行ってきました。 | トップページ | フェルミ準位のはなし »