OPEC総会 生産目標など合意できず

OPEC=石油輸出国機構は2日、オーストリアのウィーンで総会を開き、加盟国全体の生産目標の決定を前回に続いて見送るとともに、増産の凍結をはじめとする生産調整でも合意に至りませんでした。
OPECは2日、本部のあるウィーンで総会を開き、世界経済の見通しや原油の生産量について協議しました。
今回の総会は、前回、去年12月の総会で決定が見送られた加盟国全体の生産目標や、ことし4月に開かれた主要な産油国の会合で合意に至らなかった、増産の凍結をはじめとする生産調整について合意できるかが焦点となりました。
しかし、総会では、経済制裁が解除されて以降増産を続けるイランが、全体の生産目標ではなく、各国の事情を考慮した加盟国ごとの目標を設けるよう求め、生産調整にも反対しました。このため、総会では生産目標の決定を前回に続いて見送るとともに、生産調整でも合意に至りませんでした。
原油価格は現在緩やかに持ち直していますが、今回の総会でも加盟国の足並みの乱れが改めて浮き彫りとなっており、これをきっかけに原油価格が再び下落に転じることも予想されます。