新田哲史
2016年6月2日16時36分
必殺技を繰り出す格闘ゲームの登場人物、巨大な翼を羽ばたかせ飛び立つモンスター――。現実と見まがうほど迫力のある映像や効果音を収録する最新鋭の施設が大阪市に完成した。ゲームソフト大手カプコンが本社そばに約100億円かけてつくったもので、2日に初公開された。
人の動きを読み取って映像に反映させる「モーションキャプチャー」の施設は部屋の高さが7メートルで、計36台のカメラを備えており、国内では最大級だ。同社の人気格闘ゲーム「ストリートファイター」シリーズでも活用されている技術だ。黒の全身スーツに動きを計測するための約60個のマーカーをつけた俳優が、素手で闘ったり、高台から飛び降りたりする姿を様々な角度から立体的にとらえた。
効果音をとる施設はアナログの手法が残る。人気アクションゲーム「モンスターハンター」シリーズで、一部のモンスターが羽ばたく音は、実は革のジャンパーをバサッと上下に動かしている。ほかにも、いろんな音を出すために、タライや傘といった様々な小道具を用意しているという。
ゲーム業界では、よりリアルさが求められるようになっていて、各社とも開発に力を入れる。カプコンは、今後5年間ほどで開発者を約500人増やし、2500人体制にする目標を掲げる。(新田哲史)
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