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イチロー 都知事発言を引き合いに「第三者の厳しい目で…」

ナ・リーグ マーリンズ3−1パイレーツ(2016年5月31日 マイアミ)

 イチ流ジョークで復調!マーリンズのイチロー外野手(42)が31日(日本時間1日)、パイレーツ戦で2試合ぶりに「1番・右翼」で先発し、2安打をマーク。3戦10安打以降は24打数1安打と調子を崩していたが、出場7試合ぶりのマルチ安打で勝利に貢献した。通算2963安打は、19世紀から20世紀初頭の名選手サム・クロフォードに並ぶ歴代31位。試合後は、舛添要一東京都知事の会見をパクるなど上機嫌だった。

     0−0の均衡を破ったのは、イチローのバットだった。七回1死。コールの速球を右前にはじき返す。次打者の内野安打で二塁に進むと、3番イエリチの右前打で先制ホームを踏んだ。この回3得点。チームは2カ月連続の勝ち越しを決めた。

     試合後は上機嫌だった。3戦10安打をマークして打率を・417まで上げながら、以降は24打数1安打で・310まで下げた。この間の打撃の感覚を聞くと「いや、もうそりゃ、第三者の厳しい目で見てもらったらいいと思います」と真顔で返答した。

     三回に15打席ぶりの安打が出たことにも「いやいや、それも含めて厳しい第三者の目で見ていただければいい…」と今度はニヤリ。さらにメジャーでの2963安打が、歴代31位のサム・クロフォードに並んだことを問われると「それも含めて第三者の厳しい目で見ていただいて」とまたニヤリ。「エース同士の投げ合いでいい仕事をしたのでは?」との最後の質問にも「それも含めてでいいんじゃないですか」と笑った。

     アップダウンが激しい10試合だが、結果に一喜一憂はしない。政治資金問題で渦中の舛添都知事が20日の会見で連発した「第三者」の言葉を使い、質問をかわした。それでも月間成績を「精査」すると、4月の打率・333に続き、5月も55打数18安打で・327。打席数は少ないが、2カ月連続の月間打率3割超えは、10年連続200安打を記録した10年9月以来、6年ぶりだ。

     息を吹き返した42歳に、ドン・マッティングリー監督は「ケガ人が出たことで無理させてしまったが、休みを入れたことで回復してくれた」と今後も休養を入れながらの先発起用を示唆した。そんな「第三者」の言葉も気にせず、イチローは笑いながら帰路に就いた。(笹田幸嗣通信員)

     ▽サム・クロフォード 19歳だった1899年にレッズでメジャーデビュー。1903年にタイガースに移籍し、中軸を組んだ同僚の球聖タイ・カッブとはライバルだった。1900年代初頭は球場の規格が広い時代で本塁打が出づらく、309三塁打と、1シーズン12ランニング本塁打は大リーグ記録で、「三塁打の父」とも呼ばれた。通算2517試合で、打率.309、97本塁打、1525打点、367盗塁。57年殿堂入り。68年に88歳で死去。(スポニチ)

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