IT業界 注目集まる中国の人材
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大手企業では来年春に卒業予定の大学生らを対象にした採用面接が1日、解禁されましたが、IT業界では専門的な知識を持った中国の人材に注目が集まっていて、国際的な獲得競争が激しさを増しています。
日本のIT業界では、国内の人材だけでは高まる需要に追いつかず、技術者の不足が深刻化しています。これに対して中国では大学にITを学ぶ学部が設けられるなど、専門的な知識を持つ学生が多いとされています。
このため、最先端の人工知能を搭載した給与計算ソフトなどを開発している都内のIT企業では6年前から中国の大学を卒業した学生の採用に踏み切りました。この企業ではこれまでに300人を採用し、社内の公用語を英語にして、中国人社員も自由に意見を出すことができる環境を整えました。その結果、4年前に採用した中国人社員のアイデアで膨大なデータを素早く処理することができる技術を新たに開発し、これまで1時間以上かかっていた計算時間を1分30秒ほどに短縮することに成功しました。
この企業では入社1年目でも最低年収600万円を確保し、評価に応じて2年目で年収1000万円にも達する制度を新たに設け、今では中国人の社員は製品開発に欠かせないといいます。
一方、中国の学生にも外国に就職先を求める事情があります。中国ではここ十数年で大学の数が急増し、就職環境が厳しさを増しているのに加え、国内の景気の減速で、人気のある企業への就職は容易ではありません。
こうした状況のなか、中国の人材を積極的に獲得しようというのは日本企業だけではありません。アメリカのニューヨーク大学は3年前、上海にキャンパスを新設し、中国の優秀な人材の獲得に乗り出しています。大学は欧米の企業と提携し、学生に数週間から数か月のインターン研修を課すなど、卒業後アメリカ企業にとって即戦力となりうる人材の育成に力を入れていて、国際的な獲得競争が激しさを増しています。
中国人の男子学生は「学校は卒業後の進路を重要視していて、学生のサポートをしてくれる。卒業後、外資系企業に就職したあと、アメリカでの将来を考えたい」と話していました。
このため、最先端の人工知能を搭載した給与計算ソフトなどを開発している都内のIT企業では6年前から中国の大学を卒業した学生の採用に踏み切りました。この企業ではこれまでに300人を採用し、社内の公用語を英語にして、中国人社員も自由に意見を出すことができる環境を整えました。その結果、4年前に採用した中国人社員のアイデアで膨大なデータを素早く処理することができる技術を新たに開発し、これまで1時間以上かかっていた計算時間を1分30秒ほどに短縮することに成功しました。
この企業では入社1年目でも最低年収600万円を確保し、評価に応じて2年目で年収1000万円にも達する制度を新たに設け、今では中国人の社員は製品開発に欠かせないといいます。
一方、中国の学生にも外国に就職先を求める事情があります。中国ではここ十数年で大学の数が急増し、就職環境が厳しさを増しているのに加え、国内の景気の減速で、人気のある企業への就職は容易ではありません。
こうした状況のなか、中国の人材を積極的に獲得しようというのは日本企業だけではありません。アメリカのニューヨーク大学は3年前、上海にキャンパスを新設し、中国の優秀な人材の獲得に乗り出しています。大学は欧米の企業と提携し、学生に数週間から数か月のインターン研修を課すなど、卒業後アメリカ企業にとって即戦力となりうる人材の育成に力を入れていて、国際的な獲得競争が激しさを増しています。
中国人の男子学生は「学校は卒業後の進路を重要視していて、学生のサポートをしてくれる。卒業後、外資系企業に就職したあと、アメリカでの将来を考えたい」と話していました。