松本問題

実はここのところ、困ったことが持ち上がっておりまして・・・

表題にある通り、問題の舞台は松本なんです。信州の松本市でのことなんですけどね。

ここまで書くとピンとくる方もおられるでしょう。

松本ナイフショウに関することなんです。

ナイフショウなんて別に行かね〜し!と仰る方はここでもうページを閉じて下さい。むしろそうして欲しいです(;´Д`)

あまり気分の良い話ではないですし、長くて煩わしい文章でもあります。ですので、なるべく関わりのない方にはご覧に入れたくないんですよね。
そもそもナイフショウとか特にご興味のない方には、本当に関係のない話なのですから・・・

どちらかと言うと、ナイフショウ出展に関して判断材料を求めているメイカーさんや、松本ナイフショウとかナイフ関連サイトを運営している新井滋氏というのはどーなの?と、疑問に思っている同業者仲間の方に対しての、私からの回答みたいなものなんです。

同業者仲間と言うのは、具体的に言いますと私の知っている、かつて京都での修行時代にお世話になった先輩方のことなんですけどね。

以前にも相談を受けたのですが、新井滋氏が運営していた、ブレイドマニアックスというナイフ関連の電子書籍。

当然、いろんな業者(主にナイフショップ)さんに広告掲載の営業かけますよね。

その時に、これはどうお付き合いしていくべきか、と言うことで相談を受けたんです。

私が松本ナイフショウに出展したり、ブログで取り上げたりと以前から関わりがあることは知っておられたんでしょうね。

その時に答えたことは、まだ内容、方向性がきっちり定まってないし、有料の電子書籍だけに発行部数も期待できない・・・ので、そもそも広告費を出すに値しない、と言う点を述べ、もう少し様子を見たほうが良いことを伝えました。

それらを含めて、新井氏とは考え方が相容れないものがあったのです。

事実その後、電子書籍の発行も数号出しただけで休止状態となり、様子を見たほうが良いと言う予測は的中したわけです。

そもそも内容的には有料配信するようなものかどうか、疑わしい部分もありましたし・・・

さらに私の抱いていた新井氏への不信感は、意外な形で露呈し現実的なものとなったのです。

なんと!

ブレイドマニアックス(電子書籍)で題材として取り上げていた、島田センセこと、島田英承氏の特別製作の山猫ドクロハンドルバージョンが、とあるお店(質屋さん)に質入れされていたのです。それだけでなく二部幸夫氏にも特別に制作を依頼したナイフまでも・・・
しかも後々引き取る形を取り、通常よりも高い設定金額でお金を受け取っていたようです。
この質屋さんの社長と、この方と親しい方とも証言を得ているので、憶測で書いている話ではありません。

とても酷い話です。

新井氏はこれらのことを個人的な問題、と片付けたいようですが、松本ナイフショウ実行委員長と言う立場で、特別に物を作らせておいて、それを金に困って質入れする・・・

全く信じられない話です。
ナイフショウ主催者という立場を応援し、様々なアイディアとアドヴァイスを送り、電子書籍ネタをも応援するつもりで特別仕様の山猫まで優先的に作った、島田氏の気持ちを蔑ろにするもの以外の何ものでもありません。

考え方の相違は時にどうしようもなく、妥協点もないなら話は平行線のままです。
それならさっさと袂を分かつしかないわけです。

山下刃物の立場としては、新井滋氏及びブレイドマニアックス(と712.JPN)の運営からは距離を置くことにしました。

関わり合いの無い状態というのが一番です。

しかし、そうも言ってられない事案がまたしても浮かび上がってきました。

ブレイドマニアックスの記事で使用されたとあるカスタムナイフメイカーさんの作品。これがオーダーとして製作を依頼したものなのに、一年以上も代金を支払われていなかったそうなのです。
督促するも「今お金ないっす」で平然と一年以上そのままで過ぎたと言うのです。
これには黙っていることが出来ませんでした。
と言うのも、このナイフメイカーさんは、そうやって平然とお金を払わない異常な性格に戦慄し、こういう人間が切れたら何をしでかすかわからない、と恐怖すら覚えたそうです。
それに我々が・・・我々というのは、これまで松本ナイフショウの運営に大きく寄与してきた、島田英承氏や大澤氏(「大人遊び」イヴェント主催者)、そして山下刃物のことですが・・・このメンバーが頻繁に新井氏と打ち合わせなりなんらかの情報のやり取りをしている様を知っていて、表立った問題にすれば我々とも揉めることになる・・・と危惧したそうなのです。

これには正直なところ、かなりのショックを覚えました。
そういった問題があったのに相談してもらえなかったと言う、こちらの不甲斐なさや、他の方からどのように見られているのか全く気づかなかった、という点に対してです。

なのでこのナイフメイカーさんとしても、このまま泣き寝入りもやむなし、とすら考えていたそうです。

しかし、大澤氏の機転でこの問題に気づき、私が電話し「もしかしてお金が払われていないのでは?」ということを確認したのです。その事実をSNSで新井氏に詰問しました。
その結果、当初の予定よりも更に遅れはしましたが、渋々支払いはなされたようなのです。

温厚なナイフメイカーさんの性格に付け入り、この督促がなければもしかしたらそのまま支払わずに有耶無耶に、ということだってあったかもしれません。なにしろ全く悪びれもせずに、それはメイカーさんと個人の問題などと言ってくるような輩です。

取り敢えずは一応の決着を見て、少し肩の荷が下りたような、胸の内のワダカマリが収まったような気がしました。

ただ問題はこれだけでは無かったようで・・・

前々から島田氏や大澤氏が追求していた不明朗なお金の動きです。

松本ナイフショウは非営利の団体による運営というのを謳っていたそうで、新井氏も常々周囲にそう自慢しておりました。
私もその方針を力説されたことが、かつてありました。

それだけに周囲の協力者も手弁当でショウ運営に参加し、また島田氏も先述の通り様々な示唆と助言を与え、大澤氏に至ってはコレクターとしてテーブルを持つ「出展者」として、つまりお金を払って協力しているわけです。トモ長谷川氏のナイフマガジン記事化などのバックアップもあり、ショウは年を重ねる毎に出展者が増え、ナイフショウに付随したコンテストもしっかりとしたコンセプトをもち、一地方のナイフショウとは一線を画すまでになったのです。

しかし昨年の第三回目のナイフショウ終了後、5ヶ月もたってやっと決算報告が発表されたのです。

なぜイヴェント終了後直ぐに決算がまとまらなかったのか・・・こんな決算報告書に意味はあるのだろうか・・・色々疑念は募ります。

と言うかですね・・・新井氏と島田氏、大澤氏を含む運営協力者でのグループメールが届いてましたので、その経緯は時系列で把握しております。

把握して他にも色々知っておりますが、ここでは私から説明は敢えて致しません。

いずれ具体的な話が出るのかどうか、私はその任にはありませんし、二重通帳がある疑惑とかそういったことも現物を確認したわけではないですからね。

でもイヴェントを運営するというのは、それはそれはとても大きなエナジーを必要とします。
たった二日間の開催のために、何ヶ月も前から準備を始めなければなりません。

なので、個人的な気持ちとしては、まぁやった者勝ちでいいんじゃないか?とも思ったりするわけです。

だけどそれだったら非営利団体を強調してやらなくても、俺様がやってるから集めた金はどう使おうが勝手だろ、ぐらいのことを言ってりゃ良いのですけどね。
それを言わずに表向きはクリーンな運営、とのたまい穴だらけの報告書を出してくる・・・

そんな状況でしたから、そりゃ手弁当で駆け付けてた島田氏や大澤氏にしても、突っ込みたくなりますよね。
実際、手弁当どころじゃないんです。特に金銭的な見返りを求めず、ただ大きなナイフショウを成功させたい、と言う一心で打ち合わせのために何度も松本を訪問していたそうですからね。

なのである意味、両氏は内側からイベント全体を見渡せる立場にあったわけです。

そんな状況なので、新井氏の言動は突っ込みどころ満載で、その他の協力者からもいろいろ突っ込まれまくり。

それで嫌気が差したのか、新井氏は「非営利運営やめます!これまでの組織は残金を均等に返金して解散します」、とメールでの回答で表明してきたんですよね。

返金した上で解散して、次からは個人事業として開催するので、こっちで好き勝手やるから!と言う表明だったのです。

これまで惜しみなく協力してきた島田氏、大澤氏、その他にもいる協力者のみなさんの心情やいかばかりか・・・

だったらそうしよう。一度クリアにして、キッチリすれば良いじゃないか、と言う話になったのです。

しかし、その後、この件に関してどういうわけか新井氏からの返答はなし・・・

島田氏の電話にもメールにも一切返事無し。貝のように殻を閉じてダンマリを決め込んでいるようなんですね。

新井氏のこういう所にも現れているように、人間性の面で疑問を持っていた私は、この成り行きに特に驚きもせずむしろそれ見たことか、と言う程度にしか思いませんでしたが・・・

でもそうしたことがあって、とうとう島田氏の公式WEBサイト 島田の洞窟 の告知ページに 「松本ナイフショウへの今後の関わりについて」 (2016.5.16 更新)

http://devi-craft.com/info_sp.html

という声明文が載るに至るのです。

ナイフショウ立ち上げから関わり、盛り上げてきたブレーン的存在だけに、その島田氏が抜けることは何を意味するのか・・・

松本ナイフショウがこれまでの出展者数を大きく減らし、また一地方のナイフショウに戻ってしまうのは残念ですが、それほどにこのようなイヴェントにおける企画・運営というのは重要です。実際、各地域で開催されていたナイフショウも、この数年で休止になったところもありますし。

大澤氏曰く、松本でナイフショウを開催する意義は、東京からも電車一本で行ける観光地であり、且つしっかりとした歴史と文化、芸術に対する理解のある街で、ここから新たなナイフに対する認識を発信して行ければ、と期待していたんですが、残念なことです。

上記内容を持って山下刃物の松本ナイフショウに対する考え方とさせていただきます。

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