じゃあ今から即興で怖い話っぽい話をして途中で唐突に清原の話に移行します。
— ズイショ (@zuiji_zuisho) 2016年6月1日
僕は中学生の時にボーイスカウトに入ってたんですけど、2年生の時だったか、お寺に泊まる機会があったんですよ。ボーイスカウトは団ごとにある宗教と結び付きがあるのが基本で僕の所属してた団は神社だったんですけどその時は他の団と合同での交流会みたいなので相手がお寺を本拠地にしてる団だった。
— ズイショ (@zuiji_zuisho) 2016年6月1日
昼はふつうに救急知識の勉強とか地図の見方とか互いの日頃のスカウト活動で得た知見を発表しあうみたいなことをやっていてつつがなく終わり、夕飯食って風呂に入ろうって流れになったんですね。その頃には日もすっかり落ちきって、お寺ってどこもそうなのかな、あんまり照明が明るくなくって。
— ズイショ (@zuiji_zuisho) 2016年6月1日
よくよく考えたらいつもは神社の社務所みたいなところに泊まってるんだから大して変わらねえだろって思うんですけど、やっぱ寺はちょっと怖いなとかみんなで話してて。それで風呂は2つあって片方が僕らの団が使う方なんですが、そんなに大きくなかったんで僕らは5人5人くらいの2班に分かれて
— ズイショ (@zuiji_zuisho) 2016年6月1日
交代でお風呂に入ろうってことになったんです。僕は後に入るB班だったので雑魚寝する大部屋で待機してたんですけど、間もなくA班の奴らが戻ってきた。しかしどうも様子がおかしい。話を聞くと「ここのお風呂なんかおかしい」って言うんです。突然電気がチカチカ点滅したり窓が変にガタガタ言うと。
— ズイショ (@zuiji_zuisho) 2016年6月1日
でもB班の僕らはそれを「ははん、こいつら俺らを担ぐ気だな」と。そうやって俺らをビビらせるつもりだなと。俺らが風呂に入ってるところを脱衣場に忍び込んで電気消して驚かせる気だろうななんて脱衣場でみんなで話してて。
— ズイショ (@zuiji_zuisho) 2016年6月1日
そうはさせるかって僕らは交代で脱衣場すぐの入り口のところに見張りを立てて交互に体を洗って湯船に浸かることにしました。今になって考えたら警戒しすぎだろって感じなんですけど、やっぱその時点でみんな口には出さないけどなんか気味悪い気配みたいなのを感じてたのかもしれない。
— ズイショ (@zuiji_zuisho) 2016年6月1日
それで風呂に入ってたんだけど30分くらい経っても、結局A班が何か仕掛けてくるみたいなこともなくふつうにそろそろ上がろうかって感じになって、みんなで拍子抜けしちゃったんだけど。それで雑魚寝する大部屋に戻ったんだけどまたA班のやつらの様子がおかしいんだ。部屋の隅にみんなで固まってて。
— ズイショ (@zuiji_zuisho) 2016年6月1日
A班のやつらは「どうだおかしかっただろ、この寺やっぱおかしいよな」って聞いてきて。いやなにもなかったよって言っても「そんなはずない」って言うんだ。それどころか俺らが風呂に行ってる間、A班のいた大部屋でも蛍光灯がゆらゆらしたってみんな言うんだよ。
— ズイショ (@zuiji_zuisho) 2016年6月1日
最初はからかうなよって言ってたんだけどA班のやつらもそんな調子じゃないのよ本気でびびってんの。でも俺らはそんな変な目にあってはいないからさ、どうしたもんかなと思ってたんだけどそこで俺なんかピンときて言ったんだ。風呂に何かあるとかこの部屋に何かあるとかじゃないんじゃないか?って。
— ズイショ (@zuiji_zuisho) 2016年6月1日
「おい、お前らのなかで、こっちに来てから何か変なことしたやつはいないか?」って俺聞いたんだ。風呂とか部屋とかになにかいるんじゃなくて、誰かについてるんじゃないかって思って。今度はA班の奴らが俺に「おいやめろよおどかすなよ」って言い始めるんだけど
— ズイショ (@zuiji_zuisho) 2016年6月1日
そのうちA班のなかでも飛び抜けてビビって青ざめてた二人が「実は……」って言い出して、昼の休憩時間に二人で境内でキャッチボールしてたら逸れたボールが赤い前だれをかけた地蔵に当たっちゃったんだっていうわけ。その瞬間俺たち全員血の気がひいたよね。お前それやばいだろって。
— ズイショ (@zuiji_zuisho) 2016年6月1日
で、みんなでお前なにやってんだよって責めたらその二人泣き出しちゃって。とりあえずやばいからせめて早く謝ろうって話に俺たちのなかでなって。引率の保護者のところに全員で行って今から地蔵のところまで行きたいって言うんだけどまー大人は取り合ってはくれないよね。
— ズイショ (@zuiji_zuisho) 2016年6月1日
気にしすぎだけど気にするのはまあわかるから、今日はもう暗いし境内の灯りも全部落としてるから明日の朝謝りにいこうって引率者は言うわけ。いや俺たち今夜一晩どうすりゃいいんですかって言っても気にしすぎだからいいから寝ろの一点張り。仕方なく俺たち10人は大部屋に戻ることにした。
— ズイショ (@zuiji_zuisho) 2016年6月1日
それで戻ったら大部屋の電気消えてるんだよね。「おいお前消したか?」ってお互い聞くんだけどこんな状況でわざわざ消すわけないんだよ怖いんだから。でも大部屋の電気消えてんの。それでまあどうしようもないから真っ暗な部屋にみんなで恐る恐る入って電気つけて。みんなそれぞれに腰を押しつけた。
— ズイショ (@zuiji_zuisho) 2016年6月1日
その時のやばい感じっていうのはもう10人全員がみんな感じてたんだと思う。だからみんな押し黙っちゃって。気をまぎらわせるための馬鹿話でつなぐ余裕もすっかりなくなっちゃって。俺も秋ごろの寒くなってきた時期とは言え風呂上がりのはずなのに体が冷たくなってるのがわかった。
— ズイショ (@zuiji_zuisho) 2016年6月1日
それで沈黙に耐えきれなくなった誰かが大部屋の隅にあった小さなブラウン管のテレビつけたところで見たのがその頃怪我から復帰したばかりだった清原の逆転サヨナラホームランだったんだよね。あれはすごかった。やっぱ清原は俺たちの世代にとってのヒーローなんだよね。頑張って更正して欲しい。
— ズイショ (@zuiji_zuisho) 2016年6月1日
以上です。
— ズイショ (@zuiji_zuisho) 2016年6月1日