文藝春秋 採用案内2017

「ホンネを申せば……」 −若手社員座談会−

 「出版社は狭き門」とよく言われます。志望者のみなさんは、「採用試験の問題は?」「どんな対策をしたの?」「入社後はどんな職場で仕事をするんだろう……」などなど、様々な疑問や不安をお持ちのはず――。
 そこで、入社2年目の同期4人に、就職活動から現在までを振り返ってもらいました。みなさんの背中をそっと押せたらなによりです。なお、話は脱線ばかりで本線を見失いがちですが、それも当社の雰囲気だと思ってご勘弁を。

おおらかで、フランクで、自由すぎる人ばかり

――現在の職場と仕事についてお伺いします。ところで、同期は仲が良いのですか?

A 比較的良い方なのではないでしょうか。ただ、同期全員で集まることはなかなか難しくて、去年、「D君を囲む会」を開いて以来です。肝心のD君は仕事で来られなかったのだけど。

B でも、お昼ご飯とか誘っても返事くれないよね?

A その節は申し訳なかった。携帯が急に鳴ってびっくりするのが嫌で、着信音を消しているから気付かなくて。

C メールのやりとりはしているでしょ。でも、LINEの〝友だち〟にはなってないか……。

B そもそもガラケーだからLINEできないじゃない?(笑)

A 出版社に勤めているのに、割とアナログだよね。

B 会社は9階建てで大きな会社ではないけど、フロアーが違うと、働く時間も内容も、部署の雰囲気も違うよね。今年1月に『つまをめとらば』で直木賞受賞が決まった青山文平さんへインタビューをして、記事を書いたんやけど、担当編集者に仲介していただこうと初めて文藝出版のフロアーに行ったら、緊張で汗が出てきて止まらなくなってしまって(笑)。

A 「オール讀物」編集部も同じフロアーにあるけど、ほのぼのとした雰囲気だよ。

B 文藝春秋の中で、「週刊文春」は他の部署の人と接する機会がそう多くはないので、他社の人にお願いしに行ったような感じで。でもそれは私の印象で、実際に話してみると、おおらかというか、自由すぎるぐらいの人が多いかなって思う。

C それ分かるよ。この間も、松井さん(注、当社社長。当社では、社長であっても「さん」付けで呼びます)が、「Number」創刊のメンバーで元編集長の設楽敦生さんが、いかに仕事ができる〝伝説の編集者〟だったかを説明してくださったのだけど、そのエピソードが面白くて。ある時、松井さんが会社の近くで髪の毛が濡れている設楽さんを見かけたので、「どうしたんですか!?」と尋ねたら、「今朝ワカメを採って、まだ乾いていないんだよ」と嬉しそうに答えたんだって。

B それは確かに〝伝説〟やわ(笑)。入社前は、社会人は上下関係がめちゃくちゃ厳しくて怖いというイメージしかなかったので、フランクで優しい先輩や上司が多いことには驚いたな。

C でも、入社前の研修で、各部署の編集長や部長には楽しそうな雰囲気があったよね。

A そういえば、その研修のなかで平尾さん(注、当社前社長)のお話を聞いているときに、ノートに絵を描いていなかった? 「社員はみんな、文藝春秋という会社の下駄を履いているから、自分の力と勘違いしないように」という戒めの言葉を受けて、熱心にメモを取っていると思って手元を覗いたら、下駄を履いている脚の絵だった。

B お話が退屈だったから?(笑)

C 滅相もない! 感動を忘れないように絵に残したんだよ。

A そういうところ文藝春秋の社員らしいよね。

「適当にしてて」の過し方

※ここでD到着。

一同 あけましておめでとう!

D いや、もう1月末だけど。

C 全然お会いできないので、このような会を設けていただき、本当にありがとうございます。

D その疎遠な感じはなに? 絡みづらいなあ(笑)。

C 仕事は大変?

D いまは某大臣の献金疑惑を取材しているけど、毎週けっこうせわしないかな。
 ひとくちに「週刊文春」といっても、連載を担当するセクション班と、スクープや事件取材を行う特集班とでは、働く時間も内容もかなり違うからね。1年目にいたセクション班では、「淑女の雑誌から」などの連載を担当したので、毎週ルーティンがあったのに対して、現在所属する特集班は毎週取材内容が変わるし、毎日決まったことがあるわけではないんだよね。

B そう、毎日、刻一刻と状況が変わっていくので、自分なりに対応していかないといけない。夕方頃に「今日中に鹿児島に入って」と言われたり、急な出張も多いしね。

C 週刊誌ならではの出張だな~。

D 他方で、急に時間が空くこともあって、「適当にしてて」と指示される方が、何をやっていいか分からなくて困るよね。

B うん。適当に遊んでいていいのではなくて、誰かと会って話を聞くとか、次週の企画を考えるとか、何かしろということなのかなって解釈しているけどね。

C 1年目に配属された宣伝部は、図書館やテレビ局から、雑誌や本の表紙利用の問い合わせや電話取材が頻繁にあったけど、現在の映像メディア部は突如決まる仕事はないし、余裕を持って仕事が出来ているかも。〝期間工〟みたいなイメージで、映像化される作品が何本もあると、脚本のやりとりとか、原作者との調整とかで忙しくなるときもあるけど、月によってはぽっかりと空いてしまうこともある。付き合いのある映像関係者に面白い本を提案するために、本を読む時間もあるよ。

A 文藝誌も、毎月の校了の時期を除けば、割と自分のペースで仕事を進められるよ。自宅でも参考書籍や原稿を読んだり、対談などの原稿をまとめたりするから、仕事とプライベートをきっちり分けたい人にはちょっと辛いかもしれないけれど。そういう意味では、作家チームと編集者チームによるソフトボール大会は、編集者の仕事に対する固定観念が崩れました。オンシーズンになると月1回開催で、年に一度泊りがけの合宿まである。一見遊んでるようだけど、お忙しい先生方にお会いできる重要なイベントなんです。

次は、就職活動と採用試験について聞きます