国内CO2平均濃度 去年も過去最高を更新

増加が続く温室効果ガスの大気中の二酸化炭素の平均濃度は、去年も過去最高を更新し、国内の3か所の観測地点すべてで、初めて400ppmを超えたことが気象庁の観測で分かりました。
気象庁は、地球温暖化の進行を監視するため、岩手県大船渡市と沖縄県の与那国島、それに、南鳥島の3か所で、大気中の二酸化炭素濃度の観測を続けています。それによりますと、年間の平均濃度は観測開始以来、上昇が続いていて、去年1年間の平均濃度は、大船渡市で403.1ppm、与那国島で403.8ppm、南鳥島で401.4ppmと、初めて3か所すべてで400ppmを上回り、過去最高を更新しました。
船を使ったこの冬の太平洋上での観測や、先月行った航空機による上空の観測でも、平均値はいずれも過去最高を更新しました。
気象庁によりますと、国内の観測地点では毎年2ppm前後の上昇が続いていて、この傾向が続くと、あと10年ほどで国連のIPCC=気候変動に関する政府間パネルが今世紀末の気温上昇を2度未満に抑えるための目安としている420ppm程度に達することになります。
気象庁は、国際的に大幅な削減が実現しなければ気温上昇を2度以内に抑えることは難しく、排出削減の努力とともに、温暖化にどう対応していくか考えていく必要があるとしています。

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