ねこちゃんの歩き方
ねこちゃんの足と人間の足の解剖学的な違いや、
ねこちゃんが見せる正しい歩き方と異常な歩き
方について説明します。
ねこちゃんの足と人間の足の違いは?
ねこちゃんの歩行様式は指行性
(しこうせい)と
呼ばれます。
一方人間の歩行様式は蹠行性
(せきこうせい)と
呼ばれ、馬の歩行様式は蹄行性
(ていこうせい)
と呼ばれます。
人間と猫ちゃんの歩行スタイル
☆蹠行性=(せきこうせい)は、地面に足の裏を
接触しながら歩行する(人間・熊など)
☆指行性=(しこうせい)は、地面に指だけを接
触しながら歩行する(犬・猫など)
★蹄行性=(ていこうせい)は、地面にひづめを接触しながら歩行する(馬・象など)
私達人間から見ると、ねこちゃんの足は我々と同
じ構造になっているように思われますが、実は
大きく違います。
私たちがねこちゃんの「足の裏」と見なしている
部分(肉球に覆われている部分)は、実際はね
こちゃんの「指」です。
以下に猫の足の骨格を示しますのでご参照下さい。
↓ ↓ ↓
上の骨格解剖図をごらん頂いて分かるとおり、私
たちが足の裏と思い込んでいる部位は、ねこちゃ
んの指の骨です。
つまり平たく言うとねこちゃんはいつも爪先立ち
で歩いているということになります。
人間の蹠行性(せきこうせい)とねこちゃんの指
行性(しこうせい)の違いを分かりやすく示し
た写真がこれです。
わんちゃんやねこちゃんの「指行性」という移動
様式は、「足を振り出すときの先端の質量を軽
くし、回転を早くする」という効果があります。
結果としてすばやく走る能力を獲得し、狩猟の成
功確率が上がりました。
一方、人間の指のような細かな動きは到底出来ま
せんので、器用さを犠牲にして獲得した歩行様
式ともいえるでしょう。
猫の香箱座り
ねこちゃんがくつろいでいるとき、香箱座り
(こうばこずわり/もしくはただ単に”箱座り”と
もいう)という奇妙な座り方をします。
座ったときのたたずまいが、香箱(香を入れる四
角い箱)を彷彿(ほうふつ)とさせるところか
らこう呼ばれていますが、さてこのとき猫の前足
は、いったいどうなっているのでしょうか?
下からのぞいてみると、手首を内側に器用に折り
曲げて収納していることが分かります。
一般的に、ねこちゃんはリラックスしているとき
しかこうした座り方を見せません。
それはこの「香箱座り」という座り方は危険にさ
らされたとき、即座に立ち上がって行動に移れ
ない体勢だからです。
ねこちゃんが警戒しながら座っているときは、前
足のひじを立てた状態をキープしています。
また、ややリラックスしてくると「スフィンクス
座り」、もしくは「ライオン座り」と呼ばれる
姿勢に移行します。
これはひじを地面につけた状態です。
さらにリラックスすると手首を内側に折り曲げ、
その上に上半身を乗せるようにして寝そべりま
す。
これが「香箱座り」の状態です。
大型ネコ科動物であるライオンは、こうした器用
な座り方は出来ませんので関節が柔軟な猫特有
のスタイルと言うわけですね。
猫が香箱座りをする
■ねこちゃんの見せるちょっとした態度やしぐさに・・・




