16-07-14■ねこちゃんの木登り🐾

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ねこちゃんを始めとするネコ科動物は、木登りが得意です。
 小型のねこちゃんはもちろんのこと、ライオン、トラ、と
いった大型の動物でさえ楽々と木に登ることがあります。

ねこちゃんの木登りを可能にしているのは以下に述べるよう
 な身体的な特徴だと考えられます。

ねこちゃんの木登りと身体的構造

鉤爪(かぎづめ)

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ねこちゃんの鉤爪は木登りに適している 平べったい人間の
 爪とは違い、ねこちゃんの鉤爪は円柱状にカーブしながら
伸びます。

また断面が楕円形になっているため、縦方向の力には非常に
 強いというのも特徴です。

さらに爪の先端は鋭く尖っており、デコボコした表面に容易
 に引っかかるようにできています。

こうした鉤爪の構造は、獲物を仕留めるときに役立つのはも
 ちろんのこと、木に登るときにも威力を発揮します。

回外(かいがい)が得意

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ねこちゃんの回外動作は木登りに適している、「回外」とは、
 前腕をねじって親指を外側に向ける動きのことです。

人間では当たり前のように出来る動作ですが、実は霊長類以
 外の動物はあまり得意ではありません。

例外はネコ科動物です。

自分の前足の爪を噛む仕草からもわかるように、ねこちゃん
 は自力で親指を外側に向けることができます。

この前足の動きは、幹にしがみつく際に大いに役立ちます。

グリップができる

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ねこちゃんのグリップ能力は木登りに適している、猫の肉球
 を触っていると、手を握り締めてぎゅっと丸めることがあ
ります。

このようにねこちゃんは、握るという動作によって指と爪の
 角度を自在に変えることができるのです。

このグリップ能力は、爪の先端を木の幹に効率的に食い込ま
 せるときに役立ちます。

このような身体的な特徴により、ねこちゃんを始めとするネ
 コ科動物は、一般的に木登りが得意です。

樹木の少ない都会や、完全室内飼いねこちゃんではほとんど
 お目にかかれませんが、野生環境で暮らすネコ科動物では、
敵から逃げるときや獲物を探して周囲を見回すとき、あるい
は獲物を追い詰めるときなどにしばしば観察されます。

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ただしあまりにも調子に乗って高いところに登ってしまうと、
 自力では降りられなくなってしまうこともあるようです。

木の上に取り残されたねこちゃんが救助される場面を、誰も
 が一度は目にしたことがあるでしょう。

こうした「行きはよいよい帰りは怖い」という現象は、子猫
 の頃、十分に木登りの練習をしなかったツケなのかもしれ
ません。

木登りとねこちゃんの親指

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ねこちゃん前足には、他の4本からかなり離れた場所にポツン
 と親指がついています。

日常生活においてはほとんど役に立っていませんが、木に登る
 時だけは別です。

木の幹を抱え込んだとき、この親指が表面に食い込むことで体
 重の支持を補助しているのです。

一方、後足の親指は退化してありません。

これは恐らく、後ろ足が木に登るときの抱え込み動作に関わっ
 ていないからでしょう。

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▼ねこちゃんの習性(高い所が好き)

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■ねこちゃんの習性(高い所が好き)