■ねこちゃんの木登り🐾
ねこちゃんを始めとするネコ科動物は、木登りが得意です。
小型のねこちゃんはもちろんのこと、ライオン、トラ、と
いった大型の動物でさえ楽々と木に登ることがあります。
ねこちゃんの木登りを可能にしているのは以下に述べるよう
な身体的な特徴だと考えられます。
●ねこちゃんの木登りと身体的構造
☆鉤爪(かぎづめ)
ねこちゃんの鉤爪は木登りに適している 平べったい人間の
爪とは違い、ねこちゃんの鉤爪は円柱状にカーブしながら
伸びます。
また断面が楕円形になっているため、縦方向の力には非常に
強いというのも特徴です。
さらに爪の先端は鋭く尖っており、デコボコした表面に容易
に引っかかるようにできています。
こうした鉤爪の構造は、獲物を仕留めるときに役立つのはも
ちろんのこと、木に登るときにも威力を発揮します。
☆回外(かいがい)が得意
ねこちゃんの回外動作は木登りに適している、「回外」とは、
前腕をねじって親指を外側に向ける動きのことです。
人間では当たり前のように出来る動作ですが、実は霊長類以
外の動物はあまり得意ではありません。
例外はネコ科動物です。
自分の前足の爪を噛む仕草からもわかるように、ねこちゃん
は自力で親指を外側に向けることができます。
この前足の動きは、幹にしがみつく際に大いに役立ちます。
☆グリップができる
ねこちゃんのグリップ能力は木登りに適している、猫の肉球
を触っていると、手を握り締めてぎゅっと丸めることがあ
ります。
このようにねこちゃんは、握るという動作によって指と爪の
角度を自在に変えることができるのです。
このグリップ能力は、爪の先端を木の幹に効率的に食い込ま
せるときに役立ちます。
このような身体的な特徴により、ねこちゃんを始めとするネ
コ科動物は、一般的に木登りが得意です。
樹木の少ない都会や、完全室内飼いねこちゃんではほとんど
お目にかかれませんが、野生環境で暮らすネコ科動物では、
敵から逃げるときや獲物を探して周囲を見回すとき、あるい
は獲物を追い詰めるときなどにしばしば観察されます。
ただしあまりにも調子に乗って高いところに登ってしまうと、
自力では降りられなくなってしまうこともあるようです。
木の上に取り残されたねこちゃんが救助される場面を、誰も
が一度は目にしたことがあるでしょう。
こうした「行きはよいよい帰りは怖い」という現象は、子猫
の頃、十分に木登りの練習をしなかったツケなのかもしれ
ません。
●木登りとねこちゃんの親指
ねこちゃん前足には、他の4本からかなり離れた場所にポツン
と親指がついています。
日常生活においてはほとんど役に立っていませんが、木に登る
時だけは別です。
木の幹を抱え込んだとき、この親指が表面に食い込むことで体
重の支持を補助しているのです。
一方、後足の親指は退化してありません。
これは恐らく、後ろ足が木に登るときの抱え込み動作に関わっ
ていないからでしょう。
▼ねこちゃんの習性(高い所が好き)
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