【ソウル=小倉健太郎】韓国軍合同参謀本部は31日、北朝鮮が同日午前5時20分ごろ、日本海沿いの元山(ウォンサン)からミサイル1発を発射しようとして失敗したと明らかにした。韓国の聯合ニュースは中距離弾道ミサイル「ムスダン」だと報じた。韓国軍は追加挑発の可能性もあるとみて警戒態勢を維持している。
北朝鮮は4月にムスダンとみられる飛翔体を3発、発射したが空中爆発するなどでいずれも失敗している。あらためて発射を試みることで弾道ミサイル開発の意志を明確にした。
ムスダンは射程3000キロメートル以上で、日本のほか、米空軍が基地を持つ米領グアムにも届く。2007年に実戦配備されたが発射成功が確認されたことはない。
日韓両政府は30日に北朝鮮が弾道ミサイルを発射する兆候を把握。日本政府は迎撃のための破壊措置命令を出していた。