一つ前の記事の補足です。
主要部門の金融資産・負債差額(純資産)の推移です。(非金融民間法人企業は株式等を除く)
1990年代半ばからは、
- 家計と非金融民間法人企業がプラス方向
- 一般政府と海外がマイナス方向
を継続しています。
家計と非金融民間法人企業、一般政府と海外を合算すると、1990年代前半からほぼ同じペースでプラスとマイナスを拡大しています。
マイナスの拡大ペースが速まった時期に、名目GDPは増加を止めています。
政府が財政赤字を出しても、家計と企業の資産蓄積(と海外投資)に吸収されてしまったために、需要を増大させる効果が乏しかったと言えます。「財政赤字の出し方」が上手くなかったとも言えそうです。