岩沢志気
2016年5月31日07時51分
ポケモンの愛称で親しまれているゲーム「ポケットモンスター」が発売から20年を迎えている。アニメも人気で様々な商品に活用され、メディアミックスの先駆者だ。最近ではピカチュウの集団行進といった催しもあり現実世界へも進出。日本で最も成功したとされるキャラクタービジネスは「進化」を続けている。
■売れ続けるのが強み
黄色い体に、真っ赤なほっぺ、愛らしい目のピカチュウに代表されるポケモンは、テレビや映画、おもちゃや衣服など街中の至る所で見つけることができる。
ブランドマネジメントをする「ポケモン」(東京)によると、ゲームや関連商品の売り上げなどを合わせた市場規模は世界の累計で4・6兆円を超す。2013年にゲームが発売され人気が高い「妖怪ウォッチ」の市場規模は、14年度の1年間で約2200億円とされる。ポケモンは20年にわたって売れ続けていることが強みだ。
任天堂の「スーパーマリオブラザーズ」は、シリーズのゲームソフトの販売数が累計約3億1700万本。ポケモンは約2億本と数では下回るが、グッズ販売などを含む市場規模では上回っているとみられる。
ポケモンの原点は1996年に発売されたゲーム。通信ケーブルを使ってポケモンを交換する機能が斬新で、小学生を中心に爆発的にヒットした。
カードゲームやアニメなどにも展開。98年にはグッズを売る「ポケモンセンター」が東京・八重洲に開店。いまでも大手企業が商品や広告に活用している。
勢いは海外にも広がる。98年からは米国でもゲーム販売やアニメ放送が始まった。アニメはこれまでに90を超える国や地域で放送された。アニメやゲーム、マンガなどが「クールジャパン」として近年注目される以前から、国際的な評価を得ていた。ポケモンはいまや「世界共通語」だ。
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