瀬川茂子
2016年5月31日01時16分
メスの魚が水中に出すフェロモンをオスが受け止めるために必要な遺伝子を理化学研究所脳科学総合研究センターなどのグループが特定した。フェロモンの刺激で神経回路が活性化され求愛行動を促す仕組みも解明した。国際専門誌ネイチャーニューロサイエンス電子版に31日発表した。
鼻の奥にある細胞では、においを受け止める「嗅覚(きゅうかく)受容体」を作る遺伝子が働いている。熱帯魚のゼブラフィッシュでは約150種類あるが、一つの細胞では1種類の遺伝子しか働かない。このことを発見した米国の研究者は2004年にノーベル医学生理学賞を受賞している。
グループはプロスタグランジンF2αというフェロモンによる刺激で活性化する細胞を選び出し、フェロモンを認識する嗅覚受容体の遺伝子を突き止めた。この遺伝子の働きを止めると、メスを追いかけるなどの求愛行動をしなくなることも確認した。
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