テレビ界の「ジャイアントキリング」!
「これは、昨年のラグビーW杯で、日本代表が南アフリカ代表に勝利したことに匹敵するジャイアントキリングですよ」
広告会社社員が、興奮した表情でこう語る。
「歴史的番狂わせ」が起きたのは5月13日のこと。この日、民放各局の決算が発表された。現在、多くのテレビ局は関連会社も含むHD制をとっているが、2016年3月期決算で、テレビ東京の局単体の純利益が、フジテレビのそれを超えたのだ。
売り上げこそフジテレビ2897億円、テレビ東京1073億円とダブルスコア以上の大差を付けられているが、純利益ではテレビ東京59億円に対しフジテレビは33億円と1.5倍以上もテレビ東京が上回っている。
テレビ東京のIR担当は「現代ビジネス」の取材に、
「各社で計算の仕方が必ずしも同じではないため単純に比較することはできません。しかも、近年はテレビ局を単体ではなく関連会社などを含めて評価するのが一般的ですから、純利益だけを取り出して一喜一憂するのもどうでしょうか」
と冷静な回答を寄せる。たしかに経常利益段階ではテレビ東京59億、フジテレビ62億と、今もフジが勝っている。しかし、心の中では嬉しくないはずがない。
何しろテレビ東京と言えば、在京キー局の中では売り上げ規模はもちろん、系列局の数など、ほとんどの指標で最下位を守り続けてきた局である。方やフジテレビは、売り上げ規模では30年以上首位を続けたガリバー企業。それが純利益で逆転したというのだから、「歴史的快挙」と言っても大げさではないのだ。
とくに注目すべきは業績の変化率。フジテレビやTBSが前年比マイナスなのに対して、テレビ東京は前年に比べ76%という大幅増益なのだ。
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