警告画像に7割賛成 喫煙者も46%
たばこのパッケージの警告表示について、国立がん研究センターが成人男女にインターネットで意識調査したところ、画像付きの警告の導入に7割が賛成し、喫煙者でも半数近くは賛成していることが分かった。世界禁煙デー(31日)を前に同センターが公表した。
調査は4月に実施し、喫煙者と非喫煙者1000人ずつが回答。年齢や喫煙状況を実際の構成比率に調整した上で分析した。
同センターによると、画像による警告表示は昨年段階で世界77カ国が導入している。こうした表示について、成人全体の70%は「強く賛成」か「賛成」と回答。喫煙者は46%が賛成し、反対は21%、「どちらとも言えない」が33%だった。
また、喫煙が肺がんの原因の一つになることの警告を、文字だけの3種類と、文字と変色した肺などの画像を組み合わせた2種類の中から、最も読まれると思うものを選んでもらったところ、喫煙者、非喫煙者ともに画像付きが1位だった。一方で、喫煙者の63%は画像を「不快に感じる」と回答した。
世界保健機関(WHO)の「たばこ規制枠組み条約」は、警告表示はパッケージの主な表示面の50%以上を占めるべきで、写真や絵を付けられるなどとしている。日本のたばこの警告表示は文字だけで、面積は30%にとどまっている。【下桐実雅子】