都民だけでなく、全国民が呆れ返った謝罪会見だったが、実は舛添知事は、直前に知人らに相談していたという。
「『会見で何を喋ればいいか』と、何人かと共に相談を受けました。みんながアドバイスしたのは、『下手な言い訳をするのではなく、土下座して謝るしかない』ということ。しかしプライドが高く、自分の能力を過信している舛添さんは、それを受け入れなかった。
その結果、あんな高圧的な会見になってしまったんです。『宿泊先で誰と会っていたかは、政治的機微に関わることだから話せない』というのは、本人はうまく言い逃れているつもりでも、聞いたほうが納得するわけがない。そういった世間の空気がまったく読めない人間なんです」(相談を受けた知人)
カネにセコく、大事なのは自分だけ。人の気持ちがわからないから体裁を繕おうとして、反感を買う。そんな舛添氏の人間性は、昔から変わっていない。
「舛添さんが厚生労働大臣だったとき、私は何度も法案に関するレクチャーを行いました。しかし舛添さんが、まともに私の話を聞いたことはありません。資料にさーっと目を通したかと思うと、私のレクを遮り、『で、私は何をしゃべればいいの?』と冷ややかに言うのがお決まりでしたね。
待機児童や生活保護受給者に関するレクをしているときも、舛添さんから『困っている人をどうすればいいか』といった意見が出たことはありません。
とにかく『私は何を話せばいいのか』ということばかり。役割を察知する能力は高かったですが、本当に自分のことしか考えていない人でした」(厚労省職員)
そんなにカネが好きなのか
舛添知事は'09年の政権交代で野党となった自民党を見限り、'10年に新党改革を旗揚げした。実はその際にも、不透明なカネの流れはあった。
新党改革元幹部議員が証言する。
「舛添さんは党の承認を得ず、勝手にみずほ銀行六本木支店から2億5000万円の借り入れをした。新党となれば何かと入り用ですから、借りたこと自体はまだ許せる。だが問題はその後で、彼は政党交付金をこの借金の返済に充てたんです。