クローズアップ現代

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No.37912016年4月13日(水)放送
“新リストラ時代”到来!? 業績好調なのになぜ

“新リストラ時代”到来!? 業績好調なのになぜ

“新リストラ時代”到来!? 業績好調なのになぜ

ゲスト 厚切りジェイソンさん( IT企業役員・タレント)
ゲスト 宮本太郎さん(中央大学教授)

アメリカで実際にリストラの場面も数多く見てきて、このVTRをどう見る?

厚切りジェイソンさん:一般的に言うと、日本の社員が守られ過ぎてると思いますね。
その会社が今、業績がよくても、将来は時代変わってるわけなので、将来、正しい投資のやり方とか、いろいろお金とか戦略を、自分で練る自由が必要だと思いますね。
だから守られすぎるといけないですね。

今回のように病気になったとか、迫力がないという理由でリストラされることについて、どう思う?

厚切りジェイソンさん:それはちょっとおかしいですね。
病気になったから首にするのは、まずアメリカだと違法ですね。
そういう情報を持つだけでも、結構、違法な地域に入りますから、それは、ちゃんと理由にはならないべきだと思いますね。

厚生労働省は一般論とした上で、次の職を探せとむやみに命令することや人材会社が積極的に退職者を生み出すようなことは不適切だとしている 人材会社が退職の提案をした今回のケース、どう考えるべき?

宮本さん:まず、日本の経営者が雇用を守り過ぎているか、これはちょっとまた、考えなきゃいけないと思うんですね。
アメリカがむしろ例外的じゃないかなと思うんですけれども、日本を含めて、多くの国では、経営者が社員の解雇を合理的な理由なくできません。
そこに人材会社が、御社は少し余剰な人材があるんじゃないですかと。
あたかも社員が自発的に解雇を受け入れたような形で、退職を勧めてあげますよと営業をかけるわけです。
これって、人材会社っていうのは、仕事を探している人を、人を探している会社に結び付けるのを期待されていると思うんですね。
ところが、そうではなくて、人から仕事を引き剥がしてしまう、あるいは、人に仕事を続けることを諦めさせてしまう。
そこにエネルギーと財を投入するというのは、どういうことなのだろうと。
(人材会社が、本来の業務と離れてしまっている?)
これが、本当に会社のためにもなっているのかなというふうに思うんですね。
「おみこしの法則」っていうのが(あって)、10人くらいでおみこしを担いでいるとして、大体そのうち2割くらいは、おみこしを担ぐどころか、ぶら下がっちゃってるという現実があるんですね。
本当に、誰がしっかり担いでて、誰がぶら下がっているのか。
時には上司がぶら下がっちゃったりしてるわけじゃないですか。
ぶら下がっちゃってる人に限って、えいやえいやとか、威勢のいい掛け声をかけているんです。
今度も、人材会社からのリストアップの基準として、迫力がない人とか、忠誠心がない人とか、非常に外面的で主観的な基準で、掛け声さえかけてればいいよ、その実、本当に支えている人がローパー(ローパフォーマンスの社員)と決めつけられて、追い出されてしまっている。
これって、日本の職場って、古い村的なコミュニティーが残っているわけですけれども、村社会からの排除、これを考えると、日本の悪いところと、アメリカの解雇自由というところ、悪い所取りしちゃっているようなことになって、職場がだんだんだんだん、これじゃあ、疑心暗鬼になって、相互不信になって、元気をなくして、生産性下がっちゃうんじゃないか。

厚切りジェイソンさん:そうなっているのは、日本にちゃんとした評価制度があまりないからなんですかね。

宮本さん:客観的に、みんなが納得できる評価の基準がないまま、こういうリストラビジネスが横行してしまうと、さっき言ったように、職場が荒れてしまうことになりはしないのかですね。

厚切りジェイソンさん:確かにおかしいですね。


そのケースも、全国に広がっていることも分かったが、VTRに出てきたこの図。
今回のケースでは、国の助成金が使われていたが、そもそも、この助成金は、職を失った人がスムーズに転職して、次の職場で力を発揮するために導入されたもの。 その本来の目的は、達せられていたのか。

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