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 名古屋城天守閣の木造復元に関する名古屋市の市民アンケートで、2020年東京五輪に合わせて木造復元を実現する市長案への支持が約2割にとどまることが、関係者への取材でわかった。完成時期にこだわらなければ木造復元への支持は6割に達し、河村たかし市長は早期の木造復元に意欲を見せている。

 河村氏は30日の記者会見で「近いうちに公表したい」と結果を明らかにしなかったが、市幹部会で「名古屋の人には郷土愛がある」と述べ、木造復元に一定の支持が得られたことを示唆した。市は6月市議会に設計予算案を提出する構えで、市議会の判断が焦点となる。

 アンケートは今月上~中旬、18歳以上の市民2万人を対象に実施。①20年7月までに木造復元を行う②20年7月にとらわれず木造復元を行う③現天守閣の耐震改修工事を行う――への支持を尋ねた。関係者によると、速報値では②が最多の約4割、③が約3割。市長案の①は約2割と最低だったという。