今月27日、東京・羽田空港を離陸しようとしていた大韓航空機のエンジンから出火した事故で、当局がエンジン内部を調査したところ、エンジン内部の後ろの部分にあるタービンブレード数十枚が破損していたことが分かった。共同通信が28日に報じた。このため、破損したブレードがエンジン内部の燃料配管などを損傷させ、火災発生につながった可能性が浮上している。
共同通信によると、国土交通省の運輸安全委員会はこの日、内視鏡を用いて事故機の左側第1エンジンの内部を調査し、タービンブレード数十枚が破損していたことを確認したという。事故機が離陸しようとしたC滑走路にも、エンジンの後ろ側のカバーの一部やブレードの破片数十枚が散乱していた。エンジン内部から遺物は発見されておらず、バードストライク(鳥の衝突)などによって火災が発生した可能性は低いという。
日本メディアは、大韓航空側の定期点検や整備が不十分だった可能性があると報じた。毎日新聞は「金属疲労によって落下したブレードの破片が燃料配管を損傷させ、燃料が漏れたことで火災が発生した可能性がある」と報じた。金属疲労とは、表面の細かい亀裂など、金属の強度が低下する現象で、高速で回転するエンジン内部のブレードではたびたび発生する。
また、事故機はエンジンから火が出たとき、すでに離陸のため滑走路を600メートル走行しており、停止するまでにさらに700メートルほど進んでいたことが分かった。総延長3360メートルの滑走路を1300メートルほど進んで停止したというわけだ。