「り災証明書」窓口混雑で徹夜も 熊本・益城町

「り災証明書」窓口混雑で徹夜も 熊本・益城町
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熊本地震で建物に甚大な被害が出た熊本県益城町では、公的支援を受けるのに必要な「り災証明書」の発行を求めて多くの人が受け付け窓口を訪れていますが、混雑のため日によっては対応し切れない状況になっていて、住民からは負担にならないようにしてほしいという声が上がっています。
益城町は、住宅に被害を受けた人のために「グランメッセ熊本」の駐車場に仮設の窓口を設け、り災証明書を発行していますが、多くの人が訪れて混雑し、日によっては対応し切れない状況になっています。
熊本県などの職員も加わって対応していますが、受け付けは1日当たり700世帯に限られていて、町が配る整理券は早い日には午前9時の受け付け開始前になくなってしまうということです。このため、徹夜で並ぶ人も出ていて、30日はいちばん早い人で29日夜10時半ごろから並んでいたということです。窓口を訪れた75歳の男性は「朝の5時すぎに来ましたが、すでに70人以上待っていました」と話していました。
30日は、整理券を受け取ったのは674人で、受け取れなかった人はいませんでしたが、日によっては受け取れずに翌日以降、出直すよう求められた人もいて、離れた場所に避難している人や高齢者などにとっては手続きに行くこと自体が負担になっています。
被災した住民が、益城町に「り災証明書」を申請した件数は、今月27日現在で1万1253件となっています。ただ、窓口での手続きを終えてり災証明書の発行を受けたのは29日までに6567件で、申請の58.4%にとどまっています。
町では、当初、31日までとしていた発行手続きの受け付け期間を来月5日まで延長し、対応することにしています。