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乃木坂46握手会、車椅子レーンに介助として入った話。

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乃木坂46 握手会 車椅子 先日、このサイトのお問い合わせフォームからこんなメッセージが届きました。

私は生まれつき自力で歩けず、杖が無ければ歩けません。それでも、ライブに行ってみたいなぁと思ったり、握手会は一回は行ってみたいなぁと思うのが本音です。

そんな折、このサイトを見つけました。ファンの方がイベントに参加され、色々なレポートが掲載されている。そのレポートを見た時、不思議と私自身が参加したかのような気持ちになれました。

(本文より一部抜粋)

お問い合わせくださったのは、乃木坂46ファンの ”かっちーさん”。

先天性の障がいにより、足が動かないとのこと。乃木坂の現場、特に握手会に行ってみたいけれど、いつもレポートを読むだけに留めているそうなのです。

この記事では、その後なんやかんやあって私も一緒に体験してきた「車椅子レーン」について、レポートを書いてみます。

足が不自由だったり、さまざまな理由で握手会参加をあきらめている方、お読みいただけるとうれしいです。

同行した ”かっちーさん” は車椅子を利用していませんが、通常レーンと区別して分かりやすくするため、障がい者手帳を見せて入るレーンを記事内では「車椅子レーン」と記述します。




不安に思っていたこと。

握手会 障がい者 参加 まずはじめに、今回ご連絡いただいた ”かっちーさん” のことを書いておきます。

彼は生まれたときから脳性麻痺という障がいを持ち、足が自由に動きません。そのため自力で歩くことが難しく、普段は両手に大きな杖を持ち生活しています。

握手会において特に不自由なくレーンに並んでいる他のお客さんと違うのは、「杖がないと歩けない」ということだけ。

両手を使ったり会話をしたり、そういった部分には何も問題ありません。

そんな かっちーさん が握手会参加をためらっていた理由、不安に思っていたことを聞いてみました。


人がたくさんいて、しかも混雑している。


その場に立っているときや歩いているとき、人にぶつかると簡単に転倒してしまう。そのため、人の多い場所に行くことは不安。


行列に長時間並ぶ。


直立しているだけでとても体力を使う。長時間並ぶ必要があり、しかもその長時間が30分なのか2時間なのか分からず、先が見えないことも不安。


そもそも「車椅子レーン」の存在を知らなかった。


そういう仕組みがあることを知らなかった。並ぶことを断念したいときの逃げ道があると分かるだけでも、気が楽になる。


乃木坂46握手会、車椅子レーン参加の流れ。

参加したのは、2016年5月15日に東京ビッグサイトで開催された、14thシングルの個別握手会です。

大まかな流れは、乃木坂46「握手会」の仕組み完全解説まとめ に書いてあるのと同じ。違うのは握手本会場に入ってからです。

参加を考えている方に向け、当日の流れを詳しく記します。


乃木坂 車椅子 握手会

①入場

東京ビッグサイトに着き、まずは開催ホールへ。

「一般入り口」以外に「女性用入り口」があるので、ご自身の性別に合わせて並びます。同伴の方含め、全員の持ち物をチェックされます。

ポケットの中身は出す、バッグがあれば開けて中をチェック、ペットボトルはその場でひと口飲む、帽子は取る。そして金属探知機で全身確認。

並び時間目安:0~30分
1~5部それぞれの開始時間前後は混みます。少し経つと空いてくるので、様子を見てみてください。

②本会場へ

ホールに入ったら、握手本会場の入り口へ向かいます。ここではその部の握手券が必要ですので、事前に手元に用意しておくとよいかと思います。

本会場に入るとき、長い待機列ができているかもしれませんが、スタッフさんに伝えると並ばずに通してもらえるので安心です。

握手券を提示して本会場に入ると、それぞれのメンバーごとにレーンがありますが、目当てのレーンではなくスタッフさんを探してください。

スーツを着たスタッフさんに障がい者手帳を持っていることを伝えると、「車椅子レーン」に案内してくれます。

③いよいよレーンへ

車椅子レーンへ入ったら、まず握手券と障がい者手帳を提示します。このとき、介助の方がいる場合は1人に限り付き添い同行が可能。

自身の荷物と介助者の荷物すべてをかごに入れ、少し待ちます。レーン内には車椅子でない方のために、パイプ椅子が用意されています。

準備が整ったらスタッフさんに呼ばれるので、乃木坂メンバーの背後にある通路を通り、目当てのメンバーの元へ。

介助の方は握手券不要、身分証の提示もありませんでした。が、身分証に関してはたまたまかもしれないので、念のため持参されることをおすすめします。

④握手!

スタッフさんに声を掛けられたメンバーは、後ろを向いて台から降りてきてくれます。あとは握手と会話を楽しみましょう。

時間になると「剥がし」役のスタッフさんから合図され、終了です。

通常レーンとは違い、剥がし役が女性でした。当然ながら肩をつかまれて無理に剥がされることはありません。

⑤退場

来た通路をそのまま戻り、出口へ。

ガタイのよいセキュリティの方や、その他スタッフさんがたくさんいて緊張しますが、焦って怪我のないように!ゆっくりで大丈夫だと思います。


かっちーさんに聞いた!握手会の感想。

衛藤美彩 握手 人生初の乃木坂握手会を経験した かっちーさん に、感想をいただきました。


会場の感想

もっとおじさんだらけだと思っていました(笑)。が、私(28歳)より下の方々が多くいらしたことそして、女性の多さに驚きました。

また、生誕委員の方々のスペースも見学させていただきました。

メンバーそれぞれの生誕委員の方々を見て感じたのが何となく、そのメンバーに似た性格、雰囲気の方々が集まっていらっしゃるなぁと思いました。

衛藤さんの握手

人生初握手会の相手だったこともあり、右も左も分からない状態でしたが始まった瞬間、衛藤さんの右手は自分の左手へ、反対側も同じ様に組まれて両手はがっちりとホールドされた状態に。

いきなり圧倒されました。普通の握手じゃない!手が意外と大きい!と(笑)

会話の内容はこれといって他愛のない会話でしたが「あぁ、目の前にラジオで良く聴く声、瞳の綺麗なあの人がいる!」というだけでもう最高の空間でした。

新内さんの握手

握手をする前、チラっと新内さんの後姿を見ることができました。

椅子に座った状態でもわかる。足が長いぃ!テーパーの入ったスキニージーンズをお召しになられていたこともあり、より長く見えました。

握手は、自分の手の上からふわっと包み込むような優しい感じの握手でした。

最後、私がブースから去る際にずっと手を振ってくださっていたにも関わらず、テンパってしまいすぐその場を後にしてしまった事を、悔やんでいます(笑)

最後に、感動したことを一つ

衛藤さん、新内さん、握手はしていませんが、隙間から様子を見ることができた伊藤万理華さんに共通していたことです。

握手をする際にブース内にある椅子を置いてある台からわざわざ降りてきてくださって、握手をしていたことです。

当たり前のことかもしれませんが、それを当たり前と思わず息をするかのようにしてくださった事。これには感動しました。

万理華さんの場合は、車いすの方と握手をされていましたが、かがんで目線を合わせていた事。これも素晴らしいと思いました。きっと、他のメンバーの方もそうされていたんだと思います。

乃木坂ちゃん達が愛され、色々な方面の方々を魅了する理由は、努力だけではなく思いやりがあり、相手の気持ちをちゃんと理解できる人達が集まったからこそなんだろうなと感じました。


 

強いて言うなら…問題点。

乃木坂46 握手会 混雑 専用レーンがありスタッフさんも丁寧に対応してくださって、参加しやすい環境でしたが、あえて問題点を挙げてください!とお願いしてみました。


レーンの場所がわからない!


本会場に入ったとき、車椅子レーンがどこかわからなかった。スタッフさんを探すのもひと苦労なので、もう少し目立つ目印があるとうれしいかも。

場内はざわざわと人が動き回っているため、スタッフさんが見つからなくても自力で行けるよう、案内板が見えやすいと確かに安心だなと感じました。


優先入場は申し訳ない!


本会場に入る待機列について、並ばなくてよいのは大変ありがたいけれど、並んでいる人の目の前で優先入場するのは気が引けてしまう…。

ということでこの日私たちは優先入場ではなく、待機列がなくなるまで時間をつぶして空いたところで入場しました。
配慮はありがたいけど気まずい、という難しい問題ですね。


まとめ。

この記事、制作するかけっこう迷いました。

私は特に福祉へ従事している訳ではないですし、介助役とはいえメンバーと接近できてしまいますし、そのメンバー推しの方からすると面白くないよなあ…と。

これを読んで不快に思う方がいたら申し訳ないです。

ただ、いつ卒業してしまうかわからない女性アイドル。握手会に行きたいけど不安で行けない、というのは本当にもったいない!

きれいごとになってしまいますが、普段このサイトを見てくれていた かっちーさん が喜んで帰ってくれたのなら、悪いことはしていないはず…と自分を納得させておきます。

車椅子レーン、とても貴重な経験が出来ました。


追記:2016/5/19

私自身の感想をあまり書いていませんでしたので、追記。

正直なところ、私にとって乃木坂運営さんのイメージはあまりよくないことがあるんです。お客さんに対しての対応がずいぶん適当だなあ…と思うことが多くて。

でもこの日驚きました。関わったスタッフさんがみんな驚くほど丁寧な対応!

レーン周りの方はもちろん、本会場に入場する待機列のスタッフさんなんかは、私たちのためにあちこち走り回ってくれたりしたのです。

障がいなどの理由で参加をためらっている方。会場やスタッフさんの対応については、心配しないで大丈夫そうです。行ってみたい気持ちがありましたら、一歩踏み出してみてください!


それともうひとつ!

座る場所がなくて困っていたところ、井上小百合さん生誕委員の方が簡易チェアを貸してくれました。さすがサユリストさん!ありがとうございました〜!!


Twitterの反応




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6件のコメント
  • ひめやん より:

    昨年の大阪城ホールで行われた全国ツアーでの出来事です。
    車椅子で来られたファンの方が居ました。ライブが進む中恒例のサインボールを投げる所でゴンドラにメンバーが乗ってサインボール投げてたんですが
    西野七瀬さんが乗ったゴンドラが急に止まり、どうしたのかな?と思ってたら西野さんがゴンドラから降りて車椅子で参加してるファンの方にサインボールを手渡ししていました。
    こういう事が自然に出来るって
    素晴らしいと感じました。

  • イコ より:

    会場内で座るところがないなということですが、以前友人が足を骨折して松葉杖でいたところインフォメーションでパイプ椅子をお借りした経験があります。見た目が松葉杖だったので障害手帳みたいなものを見せなくても大丈夫でしたよ。

  • noyama131 より:

    今晩は私の長男も車椅子で参加していますよ!奥さんが
    付き添います。呼吸器を使用しているので大変てすけどスタッフさんの対応は他のグループの握手会と比べるとわかります。3年前初めて参加した頃より障害者の方が増えてきたのもスタッフさんやメンバーの対応が良いからだと思いますね(゜∇^d)!!
    私達親子は待機列には並ばず出口から入場させてもらってます
    よ参考迄に(* ̄∇ ̄)ノ

  • だいせんせ より:

    いつも楽しく拝見させていただいています。
    今回、障がい者手帳保有者のレーンを取り上げて下さったこと、大変ありがたく思います。
    私は仕事で障がい者の就労支援をしています。社会福祉士です。
    ぐるのぎさんがとても丁寧に書いてくださったことで、障がいのある無しにかかわらず、乃木坂を応援したい人誰もが参加できる握手会に少しでも近づいたような気がします。

    ただ、福祉に従事する者としては複雑な気持ちもあって、優先入場の問題はその一つですし、全ツ会場の物販など炎天下の中で長時間、大勢の人が並んでいるにもかかわらず悠然と先頭に行けてしまうのも、かえって批判を受けるかもといらぬ心配などしてしまいます。実際に周りの仲間から厳しい意見をもらうこともあります。

    かっちーさんが躊躇されたお気持ち、よくわかると同時に、誰だって譲り合ったり支え合ったりする気持ちはあると思います。それを当然の権利のようにとらえるのではなく、「先にいかせてもらうね。ありがとう」でいいのだと思います。障がいがあるとか無いに関係なく互いに気持ちよい人でありたいなと心がけています。

    自分もいつか自分の施設の利用者さんと一緒に握手会に行くのが夢です。ただ、その子はももクロ好きでして。笑 乃木坂仕込み中。
    ありがとうございました。

  • 匿名 より:

    待ち時間をディズニーランドみたいな感じにしたら良いと思いました。
    待っているというのは同じでその時間になったらまた戻るという風なら良いですね

  • keimei より:

    いつも楽しく記事を読ませていただいております。
    いつも握手会で車椅子の方が握手に参加されているのを見て、私も何かできないかなぁとずっと思っていました。
    というのも、私は社会福祉士と介護福祉士という資格をもって、福祉の会社に勤めているからです。
    今回、車椅子の方がどのように握手会に参加しているのか、介助される方がはどのように感じるのか等とても勉強になりました。
    最近とても混んできた握手会会場、もっと車椅子の方や不自由な方も楽しめるようにお力になれたら良いなぁなんて思いました。

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