読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ちょっと自由に生きるコツ

見方を変え気持ちを変えるとちょっと自由になれるかも。 ビジネスマン向けのメソッドから、日々の雑感までを綴っていきます。

職場で努力すべき方向を見つける方法 SWOT分析活用術

仕事のヒント
【スポンサーリンク】

はじめに

会社のなかで、ご自身の目標をお持ちでしょうか。

 

例えば、

「営業成績で、全国トップレベルに入りたい」

「5年以内に、管理職になりたい」

「現在の職場で、重きを置かれる存在になりたい」

・・・

などなど。

 

目標を持っている方は、その達成のため努力されていることと思います。

また、これといって明確な目標はないという方も、日常的に何らかの努力をされていることでしょう。

 

でも、今、努力していることが、本当にベストなのか?と疑問に思うことはありませんか?

あるいは、せっかくの努力が無駄に終わるのではないかと心配になったり、そもそも、どんな努力をすればよいのか分からない、ということはないでしょうか?

 

そのようなときに、一度、試してもらいたいのが、マーケティング手法のひとつ「SWOT分析」です。

これを用いて、職場において、また、目標を達成するために、努力すべき方向を見つける方法をご紹介します。

 

f:id:b-zone-salariedman:20151227140130j:plain

 

「SWOT分析」のやり方

「SWOT分析」とは

内的環境の「強み(Strength)」と「弱み(Weakness)」

外的環境の「機会(Opportunity)」と「脅威(Threat)」

 

各々の頭文字を取ったもので、主に自社・自社商品(内的環境)と経済・市場動向等(外的環境)を明らかにしたうえで、目標の達成可能性を判断するためツールです。

 

職場で努力すべき方向を見つけるために、ここでは、内的環境を自分自身外的環境を職場環境にしたいと思います。(下図)

f:id:b-zone-salariedman:20151227135635p:plain

自分の強み・弱みを把握する

まず、ご自身の強み・弱みを、思いつく限り書き出します

 

このとき、ご自身の「性格」、「能力」、「経験の有無」に区分すると、書き出しやすいと思います。

次に区分ごとに、書き出された項目の順位を付けてください(より顕著なものから並べていく)。

あわせて、あなたの目標実現への影響度を考えてみてください。

 

これで、あなた自身の「性格・能力・経験」の強み・弱みが見えてきます。

 

【スポンサーリンク】
 

職場環境の機会と脅威を考える

ここでいう職場は、まずは所属している「単位組織(部とか課)」で、できるだけ狭い範囲で考えます。

それだけでは収まりきらない場合は、事業部門や会社全体も加えるというイメージでお願いします。

と言うのも、外的要因を広く捉えすぎると、分からないことが増えてきて、整理がつかなくなるからです。

 

さて、機会と脅威は、職場の強みと弱みで考えます。

さらに、職場の現状で、あなたの目標にとって「追い風」になることと、「向かい風」になることを考えてみてください。

 

これであなたの職場の「実態と目標を達成するための条件の過不足」が見えてきます。

これで上図は完成です。

 

職場で努力すべきこと

まず、今、現在、努力すべきことをクリアにします。

これは、「今の職場で有用で重要な人材」となるの最短の道、表現はよろしくないですが「職場内でうまく立ち回る方法」といえます。

言わずもがなですが、現在の部署・立場で評価されることが、最も大切ですからね。

 

f:id:b-zone-salariedman:20151227175215p:plain

 

左下の箱

最大のポイントです。

あなたの強みが職場の弱みであるところは、ボーナスステージです。

組織に対して、あなたの影響力を最も反映しやすい領域です。

そして、あなた自身が力を伸ばすことが、そのまま組織の強みに変わる可能性があります。

 

自らを他のメンバーと差別化し、最大の努力をすべきところですね。

(通常の「SWOT分析」では、ここは「均衡・縮小」と判断されるのが一般的です)

 

左上の箱

あなたの強みが職場の強みに一致するところは、「強みを活かす」領域ですので、しっかりと行動すべきです。

ここで手を抜くと、「周りの足を引っ張っている」とマイナスの評価を受けるリスクがあります。

 

右上の箱

組織として強いのに、あなたが弱いところは、その弱みを克服すべき領域です。

しかし、努力はあまり報われません。ですから、割り切った対応、すなわち、ここは弱いと周囲に分かってもらいカバーしてもらうくらいでよろしいでしょう。

 

右下の箱

組織もあなたも弱いところ・・・。努力する価値はありますが、一方で、徒労に終わる可能性も大きいです。

自身の弱みを今後どう扱うかによって、努力するか放置するか判断すると良いでしょう。

 

自分の目標のために努力すべきこと

あなたが自分の目標を達成するために努力すべきことが下の図です。

上の図との違いは、職場環境をあなたの目標にとって「追い風」「向かい風」で分けている点です。

 

f:id:b-zone-salariedman:20151227175232p:plain

 

左上の箱

自分の強みがあるところに、職場的な追い風が吹いています。

ここは、努力が実り、仕事を楽しめるエリアだと言えます。しっかり取り組んで、早々に目標を達成してください。

 

右上の箱

職場的には追い風だけど、自分に弱みがある場合。

周囲の環境が整っている分、自身の弱みを克服する絶好の機会といえます。ひたすら、努力あるのみです。

 

右下の箱

向かい風が吹いていて、自分自身も弱い領域。残念ながら、ここでは、目標達成できないでしょう。

即座に目標を変更すべきです。

(一般的に、このような設定はしないものですが、稀に自己認識を誤っていて目標にしてしまうケースがあるのです・・・)

 

左下の箱

自分に強みがあるのに、職場的には向かい風。

もっともやっかいな状況です。

 

自分の目標が職場の課題と合致しているのであれば、「ボーナスステージ」ですから、向かい風をおさめることもできるはずです。

ところが、そううまくいかないのは、「向かい風の原因が上司」である場合が多いからなのです。

残念ながら、無能で分からず屋の上司についてしまったと言えるでしょう。

 

一方、自分の目標と職場の課題が一致していないと、あなたの努力は「勝手な行動」となる可能性が高いのです。

当然、自分の努力は職場によってかき消される、あるいは、足を引っ張られることになります。

つまり、「無駄な努力」となるどころか、あなたの評価を下げてしまいかねません。

 

したがって、職場で追い風が吹いている領域で新たな目標設定をするか、向かい風がおさまるのを待つしかないのです。

 

でも、どうしても達成したい目標があって、今の職場では叶いそうもないのであれば、実現できる部署への異動願いを出す、場合によっては、転職、さらには起業もありえるでしょう。

 

まとめ

「SWOT分析」を活用して、職場で努力すべき方向の見つけ方をご紹介しました。

 

一番、大切なのは、最初に行う自分自身の強みと弱みの把握です。

これを客観的に、かつ、具体的にできるかどうかで、この分析は変わってきます。

自身の把握は一回で正解を出せないかもしれません。また、あなた自身、日々、成長し変化しているでしょう。

そして、周囲の環境も変わっていきます。折を見て、何度も実行されると良いと考えます。

 

自己認知については、以下の2つのエントリーが参考になると思います。

ご一読ください。

 

なお、「SWOT分析」、就職・転職の際の業界選択をはじめ、仕事に限らず実生活でも十分に使えるツールだと思います。

 

本来の経営・マーケティング上の使用方法は、もっと奥深いものですので、ご興味のある方は、是非、調べてみてください。