米の核軍縮求める団体 大統領は具体的行動を

米の核軍縮求める団体 大統領は具体的行動を
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アメリカのオバマ大統領が被爆地、広島を訪問することについて、アメリカ国内の核軍縮を求める団体からは、ことばだけでなく、自国の核兵器の削減や核兵器の近代化計画の中止など具体的な行動を求める声が高まっています。
2008年の大統領選挙でオバマ氏の核軍縮政策の顧問を務め、現在はケリー国務長官に助言する委員を務めている、核軍縮団体の代表のシリンシオーネ氏がNHKのインタビューに応じました。
この中でシリンシオーネ氏は、オバマ大統領の広島訪問について「今の核兵器は広島の原爆の10倍から50倍を超える威力がある。使用された場合の恐怖を多くの人たちが知る機会になる」と述べました。
また、「今回の広島訪問や被爆者の声は大統領に影響を与える可能性がある。まだ遅くない」と述べ、残る任期の間にオバマ大統領が核兵器のない世界に向けた行動に踏み出すことに期待を示しました。
そして、具体的には、ロシアとの交渉にかかわらず自国の戦略核弾頭の配備数を自発的に削減することや、今後30年で1兆ドルをかけて行う核兵器の近代化計画を中止することなどを求めました。
シリンシオーネ氏は「アメリカ政府の中で核抑止力を重視する人たちは、核兵器を今も大量に保有する理由として、日本の防衛のために強力な核の傘が必要だと主張している。しかし、もっと少ない核で防衛できる」と述べ、被爆国、日本がアメリカに核の削減をもっと強く訴えることが重要だと指摘しました。