ブラジル暫定政権の閣僚 汚職事件の捜査妨害を計画か

ブラジル暫定政権の閣僚 汚職事件の捜査妨害を計画か
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大統領に対する弾劾裁判が開かれるのを受け、暫定政権が発足したばかりのブラジルで、新しい閣僚の1人がみずからが捜査対象になっている汚職事件について捜査妨害を計画していたと報じられ、一時的に職務から離れる事態に追い込まれ、政治のさらなる混迷が懸念されています。
ブラジル議会は、ルセフ大統領が政府会計の不正操作に関わったなどとして、大統領に対する弾劾裁判を開くことを決め、これを受け、今月12日、職務が停止されたルセフ氏に代わりテメル副大統領が大統領代行として暫定政権を発足させました。
発足したばかりの暫定政権を巡り、地元メディアは、23日、新しく予算の編成を担当する重要閣僚に就任したジュカ企画・予算管理相が、みずからが捜査対象になっている汚職事件について、捜査妨害を計画していたとする電話の通話記録を報じました。
通話記録は、100人以上が逮捕されている国営の石油公社を巡る汚職事件に関連したもので、ともに捜査対象となっているジュカ企画・予算管理相と経済界の重鎮との会話だとされています。
通話記録では、経済界の重鎮がテメル大統領代行を巻き込んで捜査を妨害しなければならないと呼びかけているのに対し、ジュカ企画・予算管理相が、「最高裁判所も巻き込まなければならない」と応じたとしています。
ジュカ企画・予算管理相は、この報道を受けて一時的に職務から離れる事態に追い込まれ、ブラジルでは政治のさらなる混迷が懸念されています。