EU 難民対策で経由地リビアの沿岸警備隊を支援へ

EU 難民対策で経由地リビアの沿岸警備隊を支援へ
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EU=ヨーロッパ連合は23日、外相会議を開き、難民や移民の流入を抑える対策の一環として、経由地の一つとなっているリビアの沿岸警備隊を支援し難民を搬送する密航業者の取締りを強化する方針を決めました。
EUの外相会議は23日、ベルギーのブリュッセルで開かれ、中東やアフリカから地中海を渡ってヨーロッパにやってくる難民や移民の状況などについて話し合いました。
EUは、先月からトルコを経由してやってきた難民を一定の条件のもと、送り返していて、流入する数は大幅に減りました。しかし、リビアを経由するルートでは天候が穏やかになる夏にかけて、エリトリアなどアフリカからの難民や移民が増える傾向にあり、密航業者の動きが活発化します。
このためEU各国は、去年夏からリビア沖の公海で行っている密航船の監視や取締りなどの作戦を強化するとともに、リビアの沿岸警備隊の能力の向上に向けて訓練など支援を行う方針を決めました。EUはいずれ作戦をリビア領海内に拡大することも視野に入れていますが、リビア側の同意や国連安全保障理事会の承認などが必要で、今後、作戦の効果を見極めつつ対応を決めることにしています。