世界人道サミット始まる 難民支援で協力求める
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紛争や自然災害に伴う人道危機への支援の在り方を話し合う「世界人道サミット」が始まり、初日の議論では、各国やNGOがシリア難民への支援などで連携を深める必要性を強調したものの、紛争の責任を巡っては立場の違いが表面化する場面も見られました。
トルコ最大の都市イスタンブールで、23日から始まった「世界人道サミット」には、およそ180か国の代表やNGOなどが参加し、初日は、第2次世界大戦後最も多くなっている難民への支援や不足する人道支援の資金の確保などを巡って議論が交わされました。
この中でトルコやヨルダンなどの代表は、シリア難民の受け入れが重い負担になっているとして国際社会の支援を求め、日本を含む各国が資金面などで協力していく方針を示しました。また、国連の人道基金の増額や同じような人道支援活動を行っている国際機関やNGOが連携して業務を効率化し、節約して捻出した資金を新たな支援にあてることなども話し合われました。
しかし、人道危機を招く紛争をどのように防ぐかを話し合う分科会では、一部の国からシリアやウクライナでロシアなどが国際法違反を繰り返しているという批判が上がったのに対し、ロシアは紛争の原因は各国による不当な内政干渉だと反論するなど、立場の違いが表面化する場面も見られました。
サミット2日目の24日には、地球温暖化の影響で相次ぐ自然災害の際の支援などについて議論されることになっています。
この中でトルコやヨルダンなどの代表は、シリア難民の受け入れが重い負担になっているとして国際社会の支援を求め、日本を含む各国が資金面などで協力していく方針を示しました。また、国連の人道基金の増額や同じような人道支援活動を行っている国際機関やNGOが連携して業務を効率化し、節約して捻出した資金を新たな支援にあてることなども話し合われました。
しかし、人道危機を招く紛争をどのように防ぐかを話し合う分科会では、一部の国からシリアやウクライナでロシアなどが国際法違反を繰り返しているという批判が上がったのに対し、ロシアは紛争の原因は各国による不当な内政干渉だと反論するなど、立場の違いが表面化する場面も見られました。
サミット2日目の24日には、地球温暖化の影響で相次ぐ自然災害の際の支援などについて議論されることになっています。
「世界人道サミット」には、日本政府の代表として福田元総理大臣が出席しました。福田氏は、各国の代表団を前に演説し、「現状の『哀しみ』を少しでも和らげるために手を差し伸べ、みずからの手でみずからの国の未来を切り開くための『力』を手に入れてもらう」と述べ、今後3年間で、およそ60億ドル(日本円で6500億円余り)を中東・北アフリカ地域の支援にあてる方針を表明し,日本として難民支援に貢献していく考えを強調しました。
一連の支援には、中東各国でおよそ2万人を対象に職業訓練などをして人材の育成を図ることや、内戦で教育の機会を奪われたシリア人の若者を最大で150人留学生として受け入れること、難民キャンプなどに日本の専門家を派遣することなどを盛り込んでいます。
記者団の取材に対し、福田氏は「これを機会に、より広範な支援ができるようになるのではないかと思う」と述べ、日本として、難民の支援により力を入れていく考えを示しました。
一連の支援には、中東各国でおよそ2万人を対象に職業訓練などをして人材の育成を図ることや、内戦で教育の機会を奪われたシリア人の若者を最大で150人留学生として受け入れること、難民キャンプなどに日本の専門家を派遣することなどを盛り込んでいます。
記者団の取材に対し、福田氏は「これを機会に、より広範な支援ができるようになるのではないかと思う」と述べ、日本として、難民の支援により力を入れていく考えを示しました。