ModelingCafe福岡支社の代表を務め、セミナーでの講演も多い北田栄二氏。「Maya上でのUV展開や編集」といった作業にターゲットをしぼり、便利なインディツールを紹介してもらった。
※本記事は月刊「CGWORLD + digital video」vol. 205(2015年9月号)からの転載となります
MayaでのUV作業に役立つ4つのフリーツールを紹介
今回は普段、記事としてあまり触れられることのないUV作業について紹介したいと思います。UV作業というのは、直接レンダリング結果やイメージのクオリティに関わりがないように感じられる方も多いと思いますが、筆者の中では非常に重要なウェイトを占めている作業です。UVを正確に展開し、正しく配置することでテクスチャの作成、修正の工数を大きく削減できますし、何よりクオリティアップにつながると思っています。また、最近のモデリングフローではよく利用されるDDO、Substance Painterなどの半自動化ペイントツールやMARIを使用した3DペイントにもUVは必須となります。UV座標はテクスチャを描くためだけの座標と思われがちですが決してそうではなく、ポストエフェクトの作業でもUV座標、UVパスといった情報が必要になる場合があります。もしUVをちゃんと展開していなければ、2Dでのポストエフェクト処理などが正しくできなくなってしまうのです。
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	北田栄二(ModelingCafe)
国内外で活動中のデジタルアーティスト。オーストラリア、シンガポールでの海外就労を経て、2014年11月に帰国。現在はModelingCafe福岡支社代表。幸せな家庭を築くため、世界に通用するデジタルアーティストを目指して現在も武者修行中。著書に『Maya実践ハードサーフェスモデリング:プロップと背景から学ぶワークフロー』(ボーンデジタル/2015年2月刊)
「北田栄二の武者修行!!」
eijikitada.blogspot.jp 
普段、軽視されがちなUV作業ですが、筆者が愛用しているUV作業支援ツールを使用することで、UV作業の工数を削減することができます。今回は筆者が日常的に活用しているNightshadeUV Editor、AriUVScaleChecker、transferAnd OffsetUVs、Mari2Mayaという4つのツールを紹介していきます。全て無償のツールなので、気軽に試せるのも大きな魅力です。
作業環境
●主な使用ソフトウェア
Autodesk Maya
MARI
Adobe Photoshop
ZBrush
Autodesk Mudbox
●使用マシン
OS:Window 7 Professional SP1
CPU:Core i7 3.30GHz
メモリ:32GB
GPU:Quadro K4200