介護現場に約1000台のロボット導入 効果調査へ

介護現場に約1000台のロボット導入 効果調査へ
k10010540251_201605301826_201605301828.mp4
触ったり、呼びかけたりすると、ことばやしぐさで反応が返ってくるコミュニケーションロボットが、介護が必要な人たちの生活の質の改善にどのくらいの効果があるのか詳しく調べようと、国の研究機関が、全国の介護現場におよそ1000台のロボットを導入し、大規模な調査を行うことになりました。
大規模な調査を行うのは、最先端医療の研究開発の司令塔として去年4月に国が設立した「日本医療研究開発機構」で、30日は東京・千代田区の会場で、調査に協力する介護施設の関係者を対象に、ロボットのデモンストレーションが行われました。
日本医療研究開発機構では、触ったり、呼びかけたりすると、ことばやしぐさで反応が返ってくるコミュニケーションロボット、合わせて19種類、およそ1000台をことし8月ごろから、全国のおよそ30の介護施設に導入します。そして、およそ半年間かけて、介護を受けている人たちの会話の量や歩く距離の変化などを調べ、生活の質の改善にどのくらいの効果があるのか、詳しく分析することにしています。
このうち、赤ちゃんのような形をしたロボットは、呼びかけや抱き心地、接し方によって、泣いたり、笑ったり、500種類の表情を見せます。また、子ねこの姿をしたロボットは、なでる場所によって、喜んだり、甘えたり、怒ったりと、28種類の声でなきます。
調査を行う日本医療研究開発機構の武田淳仁調査役は、「今回の大規模な調査によって、実際の介護現場で求められているニーズを探り、今後の開発に生かされるように取り組んでいきたい」と話していました。