テレビやインターネットなど各種メディアで、最近は日本でもeスポーツの単語を目にするようになってきましたが、eスポーツって一体何でしょうか?
eスポーツとは
eスポーツとは「エレクトロニックスポーツ(Electronic sports)」の略で、複数のプレイヤーで対戦するコンピュータゲーム(ビデオゲーム)をスポーツ・競技として捉える考えのことです。
日本でも馴染みのあるものだと「ストリートファイター」などの格闘ゲームや「battle field」などのFPS、「マリオカート」などのレーシングゲームや「ウイニングイレブン」などのスポーツゲーム、「桃鉄」や「ぷよぷよ」「スマッシュブラザーズ」「ポケモン」など対戦できるものであればジャンルを問わずeスポーツと呼ぶことができます。
地域が企画した大会からメーカー主催のものまで、規模の大きさを問わず、各地で大会が開催されてきましたが、「eスポーツ」という呼称が使われるようになってきたのは最近のように感じます。世界では賞金がなんと10億円にもなる大会もあり、その会場は大型アーティストのコンサートさながらの盛り上がりになります。
eスポーツのプロゲーマー人口はどのくらい?
eスポーツのプロゲーマー人口は北欧、ヨーロッパ、韓国、台湾、中国やアメリカなどを中心に、世界中に5000万人以上が存在すると言われ、プロゲーマーの収入で暮らせるくらいの収入を得ている人は、およそそれの4割強は存在しているといわれます。日本ではあまり知られていませんが、そう考えると一つの職業として確立されていますね。こうして見てみると世界と日本とでeスポーツやゲームに対する意識に大きく乖離があるようです。
日本のeスポーツ団体「DetonatioN」所属ゲーマーリストを見ると、まるで芸能事務所さながらのイケメン揃いです
eスポーツプロの給料は?
最近では日本でも給料制の団体があり、職業別や国別、資格別、美容系から健康系まで色々な年収をまとめている「平均年収.jp」によると、プロゲーマーの年収の平均は、468万円とのことでした。(口コミ調べ)
ただし年収が億単位になるTOPプロゲーマーと、そうでないプレイヤーには大きな差があるようです。また日本においてはそもそもプロゲーマーの人口が未だ数十名しかおらず、そのうち生計を立てられている人はわずか一桁いるかいないかとのことです。プロゲーマー全てが400万円以上の年収になるわけではなくほとんどはそれだけで生計を立てるのは難しいため、よほどの実力と、それを上回る覚悟が無ければできないでしょう。
eスポーツのプロゲーマーになるには?
日本のeスポーツリーグ「DetonatioN」を見てみると2015年12月現在スタッフ・選手の募集はされていないようですが「逐次Webサイトにて告知する」とのことで、今後募集を行う可能性があるかもしれません。
またeスポーツが盛んなアメリカ、ヨーロッパ、台湾、中国、韓国などアジア諸国でもこういった団体は多数あるので直接コンタクトを取ってみるのも良いかもしれません。実際に海外のeスポーツリーグに所属している日本人プレイヤーも何人かいるようです。ただし所属メンバーのプロフィールを見ると自国において各種大会での結果が掲載されているので、ある程度の実績は必須かもしれません。そして一日の練習時間は10時間を超え、トッププロになるとそれでも足りないそうです。
アメリカの大手eスポーツリーグ「Evil Geniuses」のメンバー紹介ページTOPに出てきたのはまさかの日本人女性。笑顔の素敵な一見今風の女性ですが、ストリートファイター等の大会で実績を残してきた方のようです、恐るべし。「クサチ(チョコブランカ)ユウコ」さんと仰るそうです。
海外のeスポーツ事情
そもそも日本と海外とでゲームに対する意識がまるで違います。ゲームに対するイメージがどうしてもネガティブな日本では一人で静かに楽しむロールプレイングが主流なのに対し、海外ではFPSや格闘ゲームなどの競技性の高いゲームが好まれています。
また海外においてはブックメーカーなどスポーツ、競馬などを問わずギャンブルやショービジネスの文化が盛んなので、こういったエンターテイメントは日本と比べても大きく盛り上がりを見せます。
とはいえオリンピックやワールドカップなどのメジャーな競技と比べるとニッチな文化ではあるのは日本と変わらないようです。
eスポーツの魅力は?
対戦ゲームなどで友人知人がプレイしているのを見ているのって、それがうまかろうが下手だろうが面白いし盛り上がりますよね。
動画サイトにもアップされていますがeスポーツのプロが見せる試合はかなり見応えがあり、人間が行う競技と同じか、人間ができないアクロバティックな動きでそれ以上見応えのある試合もあります。
日本でもゲームの大型祭典「東京ゲームショウ2015」でeスポーツのブースが設けられ、その言葉の認知度や意識が高まってきているのかもしれません。
どうしても日本ではゲームはネガティブに捉えられがち、ましてはそれが職業となると眉を潜める人もいるかもしれませんが、プロのプレイヤーの非日常的で魅力的なテクニックはスポーツでもeスポーツでも見る人間を感動させます。一つのエンターテイメントとしてとても大きな可能性を秘めているのではないでしょうか。