オバマ氏広島訪問:歴史的演説で脚光浴びるスピーチライター

「空から死が…」広島訪問演説書いたオバマ大統領の側近
ベン・ローズ大統領副補佐官
広島訪問を勧めて総指揮、文学専攻…感性豊かな表現得意

オバマ氏広島訪問:歴史的演説で脚光浴びるスピーチライター

 「71年前、晴天の朝、空から死が降ってきた(Seventy-one years ago、 on a bright cloudless morning、death fell from the sky)」

 バラク・オバマ米大統領は27日、世界初の被爆地である広島を訪問して、このような文で演説を始めた。この演説は感性豊かかつ流麗な表現で「核のない世界」へのメッセージを見事に伝えたと評価されている。

 英日刊紙ガーディアンは、この演説を書いたのはベン・ローズ大統領副補佐官(国家安全保障問題担当、39)だと28日(現地時間)、報道した。ローズ副補佐官はオバマ大統領と相談して草稿を書き、それを第一線の部署に送って事実確認作業を受けたということだった。

 ローズ副補佐官はオバマ大統領のノーベル平和賞受賞演説(2009年)やカイロ演説(同年)などの主要演説を担当した。

 米国南部の名門大学・ライス大学で英文学と政治学を専攻したローズ副補佐官は、もともと作家になるのが夢だった。大学卒業後、作家になるためニューヨークに行き、ニューヨーク大学大学院創作学科で文章を書くことを学んだ。2001年の米同時多発テロ事件をニューヨークの現場で目撃して政治の世界に入り、08年の米大統領選でオバマ陣営に合流した。

 ローズ副補佐官は演説原稿作成だけでなく、オバマ大統領の今回の広島訪問で事実上の総指揮役を務めた。彼はオバマ大統領に広島訪問を勧めた側近の1人だ。オバマ大統領は広島訪問をめぐって悩み、ローズ副補佐官、デニス・マクドノー大統領首席補佐官、スーザン・ライス国家安保補佐官、バレリー・ジャレット大統領上級顧問という側近4人に相談をした。ライス補佐官は韓国と中国の反応を懸念して慎重な姿勢を見せたが、ローズ副補佐官を含むあとの3人は積極的に賛成したという。

 オバマ大統領の広島訪問が決まった後、核兵器使用に対する「謝罪」ではないかという声が高まると、ローズ副補佐官は自ら釈明に乗り出した。彼はブログに「今回の訪問は第二次世界大戦を終わらせるため核兵器を使用した決定について再び議論しようというものではない」と書いた。

ナム・ジョンミ記者
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