週間現代が「糖質制限をしている人は骨密度や筋肉の減少により、将来寝たきりになる」という記事を書いています。
この記事の中の証言者は「糖質制限を実践しているのですが、筋肉と骨密度が落ち、尻餅をついただけで骨折をした」と話しています。
しかし、実際には糖質制限を行っても骨密度も筋肉量も落ちることはありません。
動物性タンパク質(糖質制限では動物性タンパク質の比率が高い)と骨密度の関係について研究している論文を読みましたが(約1000人が対象の研究)、女性に関しては「動物性タンパク質を摂った群」では「そうではない群」に比べて骨密度が上がったという結論でした。
糖質制限食で糖尿病の治療をしている高雄病院の江部先生も糖質制限食で骨密度が上がった人はいますが、落ちている患者さんはいないと言っていますので、動物性のタンパク質を多く摂る糖質制限食では骨密度が下がるということはありません。
筋肉量に関しては「炭水化物を抜くと筋肉は落ちるのか」で書きましたので、ここでは説明しませんが、筋肉量も落ちません。
逆に骨密度や筋肉量が落ちるのはカロリー制限食の方です(カロリー制限食は日本糖尿病学会が糖尿病の治療食として認めています)。
カロリー摂取を減らすと痩せることは痩せますが筋肉も同時に落ちます。
筋肉は体の部位の中でもっともエネルギーの消費が多いので、それを防ぐために最初に筋肉が削られていってしまうのです。
カロリー制限食と骨密度低下の関係性に関しては米国糖尿病学が発刊している雑誌に載っています。
この雑誌によるとカロリー制限を続けている約2500人とカロリー制限をしていない約2500人を比べたところ、特に男性において大腿骨の骨密度が低下するという報告がされています(大腿骨は太ももにある骨)。
以上、糖質制限をしても骨密度も筋肉量も落ちることはないし、寝たきりにもならないことをお伝えしました。
それでも、心配な方は緩い糖質制限を行いましょう。
緩い糖質制限は1日に糖質を最大140gまで摂れますので、これであれば全く問題ありません。
私も緩い糖質制限を行っていますが、何も健康問題は発生していません。
また、糖質制限を実践してから自転車で3回転んでいますが、骨折もしていないし、タダの打撲だけで済んでいます。
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